溝端淳平&前田公輝 「逆境はむしろ燃えるタイプ」ふたりが語る前向きに進むためのコツ
逆境はむしろチャンス
――きみセカは本当に逆境に次ぐ逆境かと思うんですが、おふたりは逆境に直面したときはどのように乗り越えていらっしゃいますか。 溝端 逆境の方が燃えるタイプかもしれません。 この仕事をしていると逆境だな、と思うことが多いんですよね。例えば体調が悪かったり、スケジュールがハードで大変な時期だったり。やる前まではしんどく感じることもあるんですけど(笑)、いざやり始めるとやっぱりアドレナリンが出て乗り切れたりするんです。 でも逆境をどう捉えるかが大事ですよね。向かい風のときほど、学ぶことが多いので。失敗をたくさん重ねているからこそ、また同じような失敗をしそうになったときにすぐ改善できるんですよ。それが成長だと思うので、悪いことを指摘されることもむしろチャンスだと思っています。 わりとダメ出しされたことは、全部気になってしまうんですけど、向き合って、乗り越えて、前を向けるようになると、コンプレックスが逆に強みになるんだと思います。 ――わりと気にされたり、落ち込んだりもされるんですね。 溝端 落ち込むし、気にして眠れないこともよくあります。でも慣れてくると、それが普通なんですよね。 ――そういう日もあるさ、みたいな。 溝端 悩んでいるときの方が逆に安心するかもしれませんね。 苦しいことが当然だろうから。その苦しみが自分の中であるということは、逆に真剣に取り組めている証拠でもあるから、というところはありますね。 ――前田さんはいかがですか? 前田 ひとりカラオケ、有酸素運動、湯船です。これがあればある程度立ち向かえていけるかもしれないですね。それでも補えないときは家族ですね。家族に電話します。絶対的な味方ですし、基本的に背中押してくれるので、その4つです。
「ネガティブなこともポジティブにするポジティブ変換機なんです」
――おふたりとも明るくてポジティブなイメージがあるんですが、何か心がけていらっしゃることはありますか? 溝端 僕は割とネガティブなことを言ってしまうタイプですね。 前田 僕は逆ですね。絶対ネガティブなこと言わないです。 溝端 ネガティブなことを吐き出すことによってポジティブになるんですよ。 前田 最近、ほかにもそういう方はいらっしゃいました! あえてもっと落とすと、その反動で上がってこられるんですって。 溝端 そう。1回最悪なことを考えることによって、それより悪いことはない、ということで。 前田 試しに言ってみて、自分を誘導するってことなんですね。 人それぞれかもしれないですけど、僕は逆に最悪のことを考えちゃうとその通りになってしまう人間なので、いいことしか考えていないです。 ポジティブ変換機なんですよね。人の言葉も無理やり全部ポジティブに変えようとしてます。ネガティブなことをもうポジティブに変換できるような辞書が出来上がりそうです。 ――なるほど。自分自身のキーワードはありますか? 前田 僕は言葉の通りに人生運べるとか思っちゃう人なので、例えばやりたいことがあったら、「そうなった」イメージをするようにしています。「成功した」とか。それ以上に、全部自分のせいにしてるかもしれないですね。その方が楽なんですよ。 溝端 そうね、確かにね。 前田 結果的にあのとき誰かのせいで、って言ったら、毎回全部自分に返ってくる、ということは考えているかもしれないですね。実際に返ってくることが昔はありましたし。 あと人の話を聞くのがすごく好きなんです。人の話を聞くのが好きだとなると、例えばネガティブな受け答えをすると、相手が「そうかもしれない」と思って話す気がなくなるじゃないですか。だから人の話を聞きたいときはポジティブに変換するんです。「確かにあの悩みは実はあのときのバネだったのかも」って思ったら話してくれるじゃないですか。だから余計にその辞書が出来上がったかもしれません。