犯罪疑惑が浮上…米HIPHOP/R&B界のレジェンド宅の家宅捜査でエンタメ界は大混乱
ディディはキャシーが告訴して24時間も経たないうちに法廷外での解決に持ち込み、公表されていないが相当額の賠償金を支払って、「和解しました」と公表。キャシーの弁護士は「キャシーは先方から提示された8桁の和解金を断った」とコメントしており、和解金は少なくとも9桁の金額のようだ。ディディは再び被害者の沈黙を買うことに成功した、と誰もが思ったのだが、キャシーは実際はパンドラの箱をこじ開けていた。大物を焦らせた彼女の告訴は多くの被害者をインスパイアしたのだ。
ディディに対し続々と声を上げる女性たち
二人の和解から6日後、ニューヨーク州成人サバイバー法を受けた二人の女性がディディを性的暴行で告訴。一人は匿名だったが、ジョイ・ディッカーソン=ニールは大学生だった1991年に薬物を飲まされ、性的暴行を受けたと訴えた。訴状によると、ディディはレイプの様子を撮影していて、それを音楽業界関係者に配布したという。 さらに2週間後、事件当時は17歳だったという女性からディディと「バッド・ボーイ・レコード」元社長ハーヴェ・ピエール、そしてもう一人の人物から「集団レイプ」されたという訴えが出された。
4人もの女性から性的虐待で告訴されたディディは、昨年末にSNSを使って疑惑を否定し、自身の潔白を主張。いわく「たくさんだ。ここ数週間、私は人々が私の人格を暗殺し、私の評判と私の遺産を破壊しようとするのを見てきた。手っ取り早く稼ごうとする人々によって、私に対してうんざりする主張がなされてきた。はっきり言わせてもらうと、私は疑惑のようなひどいことはしていない。私は自分の名前と家族のため、そして真実のために闘う」と決意表明。
騒動を受けて自身のリアリティ番組も制作中止に
しかし、事態を重く見たファッションブランドや企業は、ディディとの取引きから次々に撤退。ディディ・ファミリーの日常を追うリアリティ番組「Diddy +7」を企画していたHuluは制作を中止したことが分かった。この番組はトーク番組で人気上昇したイギリス俳優ジェームズ・コーデンが率いる制作会社とHuluが企画していて、撮影が始まる寸前だったようだ。家宅捜査された自宅が舞台となる予定だったので、コーデンやHuluの判断は正しかったと思われる。 写真左から:ディディ、ジェームズ・コーデン(James Corden)