娘の婚約者は「高卒で年収800万円」らしいのですが、大卒との年収はどのくらい違いますか?
高校卒業者の平均年収はどれくらいか、また、大学卒業者とはどの程度違うのか、気になる方もいらっしゃるでしょう。そこで本記事では、「高校卒業者で年収800万円」をモデルケースに、政府統計などから以下の3点について解説します。 ・高校卒業会社員の年齢別平均年収 ・大学卒業者の年齢別平均年収との比較 ・高校卒業者が収入を増やす方法 高校卒業者でキャリアプランに不安がある方は、ぜひご覧ください。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
高校卒業会社員の年齢別推定平均年収
文部科学省が発表した「『高等教育の教育費負担等に関する調査研究』調査報告書」によると、高校卒業会社員の年齢階級別推定平均年収は表1の通りです。 表1
出典:文部科学省「『高等教育の教育費負担等に関する調査研究』調査報告書」を基に筆者作成 推定平均年収が最も低いのは「~19歳」の256万4000円、最も高いのは「55~59歳」の500万1000円です。このことから、生涯における年収の増加額は240万円程度と予想できるでしょう。 また、モデルケース「年収800万円」はいずれの年代の推定平均年収も上回っていることも分かります。
大学卒業者の年齢別平均年収との比較
大学院卒を含む大学卒業会社員の年齢階級別推定平均年収は表2の通りです。 表2
出典:文部科学省「『高等教育の教育費負担等に関する調査研究』調査報告書」を基に筆者作成 表1の高校卒業者の推定平均年収と比較すると、「55~59歳」までは年収差が年齢とともに拡大していることが分かります。例えば「20~24歳」の年収差は11万9000円ですが、「55~59歳」では321万9000円です。 高校卒業者と大学卒業者の違いは役職者の数にも現れています。厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査/役職」によると、役職者655万7890人のうち高校卒業者は191万9870人、大学卒業者は278万9040人です。割合にすると高校卒業者は約29%、大学卒業者は約43%となります。 一方、非役職1911万0230人のうち、高校卒業者は696万5880人(約36%)、大学卒業者は575万9600人(約30%)です。 また、モデルケースの「年収800万円」を超えるのは「50~54歳」と「55~59歳」のみです。「娘の婚約者」が50代未満、もしくは60代以上であれば、同世代の大学卒業者を上回る年収を得ていることが分かります。