７回から登板したメッツ・千賀（AP）

◇２０日（日本時間２１日）　ナ・リーグ優勝決定シリーズ第６戦　ドジャース１０―５メッツ（ロサンゼルス） ◆大谷翔平の妻・真美子さん、ドジャースのリーグ優勝に歓喜【写真複数】 　メッツの千賀滉大投手（３１）は、敵地のリーグ優勝決定シリーズ第６戦で４―７の７回から６番手で登板。１回３分の２を３安打３失点、１奪三振２四球だった。メッツはシリーズを２勝４敗とし、９年ぶり６度目のワールドシリーズ進出はならなかった。 　ニューヨーク・メッツの２０２４年は千賀で終幕した。回またぎの８回に大谷翔平を四球で歩かせて無死一、二塁とすると、ベッツにフルカウントから内寄り１４５キロのカットボールをたたかれ、左翼線にタイムリー二塁打。さらにＴ・ヘルナンデスの右犠飛で９点目を許すと、最後はＫ・ヘルナンデスに外角低めの１５２キロ直球を右前に流し打たれて決定的な１０点目を許し、ここで降板を強いられた。 　結局、千賀のメジャー２年目は右肩と左ふくらはぎの故障などでレギュラーシーズン登板１試合、ポストシーズン（ＰＳ）登板３試合で終了。ＰＳは計４イニングで７失点と復活ののろしを上げられなかった。 　ドジャース地元メディアのシンキングブルーは「メッツよ、８回に千賀を登板させてくれて個人的にありがとう」と皮肉り、メッツ地元放送局のＮＹ１は「千賀滉大の実験は失敗だった。復帰は来年に持ち越すべきだった」と伝えた。 　一方、米ジャストメッツは「もちろん、振り返ってみればという話ではあるが、千賀滉大をＰＳの青写真に組み込んだことが間違いだった。彼に『ＰＳでリハビリ登板をしてくれ』と頼むこと自体、フェアでなかった。彼にとってもチームにとってもフェアでなかった」と、同情的に報じた。 　千賀はメジャー１年目の昨季、１２勝７敗、リーグ２位の防御率２・９８。さらにメジャー新人の日本投手で２０１２年レンジャーズ（現パドレス）のダルビッシュ有以来、４人目の２００奪三振（２０２奪三振）を達成し、新人王投票も２位に食い込んだ。昨年の強烈な印象から、首脳陣としては『ＰＳの秘密兵器』としての期待を抱かずにはいられなかったのだろう。全米中継局ＦＳ１のジョー・デービス実況も、この日の登板時、「千賀滉大は今ＰＳを通じてずっとメッツのジョーカー的存在でした」と紹介していた。（写真はAP）