「いい物件が全然ない!」とすぐに決めつけてしまう人が見落としている1つの視点
近年、日本には不動産バブルが到来している。加えてマイナス金利の解除も決定し、そろそろ家を買おうと考えていたものの、不安を感じる人も多いのではないだろうか。そんな住宅購入を不安に感じる人の悩みを解決ためにこの春『本当に家を買っても大丈夫か?と思ったら読む 住宅購入の思考法』が発刊された。本記事では発刊を記念して、本文の一部を抜粋、一部再編集してお届けする。 ● 「いい物件が全然ない!」とすぐに決めつけてしまう人が見落としている視点 家を探しはじめてみたものの、いい物件がなかなか見つからないという方は非常に多いです。これは購入だけでなく賃貸でも同じでしょう。 しかし、大抵の場合、そういった人は条件整理がうまくできていません。もちろん、お金が無限にあればすべての願いを叶える家を選べばいいですが、多くの場合、そうはいきません。 今回は家探しに必要な条件整理についてお話ししたいと思います。 条件整理とは、その名の通り、「その条件本当に必要ですか?」というものを整理する作業です。具体的には「絶対条件」と「あったらいいな条件」とをわける作業を自分で、もしくは家族と一緒にしていくことで、頭の中が整理され、物件を見る目が研ぎ澄まされます。 絶対条件とは「これを得るために家を買う」というような目的となるものです。たとえば「資産性が高くて子どもと住める家」などが要望だった場合、それを1階層具体化したものです。 絶対条件の例 ・〇〇~〇〇㎡ ・希望エリア ・築年数、など 目安としては絶対条件は3つに収めるのがいいでしょう。 ※金額はこれとは別の条件になります。ここではあくまで物件そのものへの条件です。 対して、「あったらいいな条件」とは、「なくても我慢できるもの」を指します。 あったらいいな条件の例 ・宅配ボックス ・ディスポーザー ・バルコニーが広い ・南向き ・収納が多い ・リビング〇〇㎡以上、など この条件に正解はありません。人によっては「ディスポーザーは絶対条件だ!」という人もいますし、旧耐震基準物件でなければ、築年数はそこまで気にしないという人もいます。大事なのは、皆さんが優先したいことの上位3つはなんであるのか考えることです。 よく、家探しをされている方から「全然いい物件がなくてね」という相談を受けます。よくよく話を聞いてみると、「あれもほしい、これもほしい」と無い物ねだり状態になっていることは非常に多いです。すべて叶う物件を見つけることが理想ではありますが、それは非常に困難なことで、時間ばかりが過ぎてしまったり、途中で家探しに疲れてしまうことも少なくありません。 「絶対条件」と「あったらいいな条件」をわけて、皆さんの価値観に合う家をぜひ見つけてください。
江口亮介