二輪ライダーにとっては乗りづらい!? glafitの四輪特定小型原付に試乗
独特の操作感を持つ四輪型の特定小型原付
glafit株式会社は、四輪型の特定小型原付のプロトタイプをメディア向けに公開しました。 【画像】glafitが開発中の四輪型特定小型原付プロトタイプを画像で見る(12枚)
既存のシニアカー(高齢者向けの三輪又は四輪の一人乗り電動車両)に置き換わる存在になること目指して開発されている四輪型の特定小型原付モビリティは、株式会社アイシンが開発中の「リーンステア制御」を搭載することで自立安定性を高め、乗り手が身体を傾けることなくコーナリングすえうことができるモデルです。 発表会の当日は、メディア向けの試乗会も開催されていたのですが、その乗り味はどのようなテイストなのでしょうか。 今回は、普段から二輪、四輪に乗り、これまでハーレーのトライクやCan-Am製のフロント二輪リバーストライク、サイドカー、バギー、ヤマハ「トリシティ」や「NIKEN」など様々な車輪数、モデルに試乗してきた経験を持つバイクのニュース編集部員が試乗。
車体は外観上、大きく見えるものの、特定小型原付の規定である全長190以下、幅60cm以下に収められており、またがった際にも足元のフロアボードは原付一種のスクーターよりも若干狭めの印象を受けます。
早速、インパネ部にあるトグルスイッチで始動し、右手親指部のレバーを押し込み発進。走り出しは電動モデルらしく、スタートした瞬間からトルクが立ち上がり滑らかに加速します。 最初のコーナーに差し掛かり、まずはゆっくりとハンドルをコーナー出口方面に切っていくとリーンステア制御の恩恵をうっすらと感じます。 試乗前の予想ではバギーやトライクに近しい乗り味を想像していましたが、リーンステア制御により車輪が若干傾斜し曲がる感覚は二輪・三輪・四輪とも異なる不思議なものでした。
速度を上げると……
身体も慣れてきたところで少し速度を上げ試してみます。 普段から二輪に乗っていることもあってか、コーナリング中に身体を内側へと入れてしまうクセが出てしまいましたが、すると同プロトタイプは狙った以上に旋回し始めます。 しかしながら、決して自立安定性が破綻することはなく、右手親指のレバーを戻し速度を落とすことで再び車体姿勢を直立状態まで戻すことが可能でした。 今回の試乗会では二輪に乗ったことが無い方もいたようですが、正直なところ普段から二輪に乗っているライダーよりも身体を倒し込むクセが無いためかスムースに乗れていた印象を受けたのも正直なとこです。 ある意味これは、「シニアカーに置き換わる存在」を目指して開発された同プロトタイプの狙い通りの特性といえるかもしれません。
また、同プロトタイプでは速度調整のレバーを戻した際の回生ブレーキも強く、特定小型原付の最高速である20km/h以下であればブレーキ操作を行わなくても十分な制動を見せてくれました。 しかしながら、ハンドル操作に対するリーンステア制御の応答性などに関してはまだ煮詰める余地があるように感じられたため、今後のアップデートや改良に期待がかかります。
バイクのニュース編集部