60周年の大改修 究極にサステナブルなゴルフ場とは? ~春日井CC
事務所には今も井上誠一による手書きのスケッチが残されている。だが、すべてをオリジナルに戻したわけではない。原設計のルーティングと基本的なコンセプトは守りつつ、現代の道具や技術に対応して柔軟に進化させた。新グリーンはその一例で、クラシックなデザインながらUSGAが推奨する三層構造で、国際トーナメント基準のスロープ範囲を採用した。 昭和、平成、令和から次の時代へ。「春日井はうちの系列では最高ランクだと思っているので、今回の改修を通じてより価値を高めていきたい」と松岡姉弟は抱負を語る。“サステナブル(持続可能)”というと環境面に目が行きがちだが、“究極のサステナブル”とは長く生き残っていくことだ。「将来に亘ってお客さん、従業員をしっかり確保でき、ゴルフ場がちゃんと運営されていくことがサステナブルだと思うんです。その為にはプレーヤー、従業員、経営のバランスが一番大事だと考えます」という二人の視線は、何世代も先の未来を見つめている。