40歳後半の会社員、やっとマイホームを購入するのですが、定年までに返済できるか心配です。住宅ローンをどのように組んだらいいですか?
40歳後半の会社員Aさんは、転勤が多くやっとマイホームを購入することになったそうです。しかし、定年までの期間が短く、定年までに完済できるかが心配だそう。どのようにローンを組んだらいいか、FPがアドバイスします。 ▼住宅ローンは「繰上げ返済」すべき? メリットについて解説
3000万円借入、20年2%固定金利で返済月額約15万円
前提条件から推測して、現在45歳だとすると定年まで15年ですが、再雇用で継続雇用すれば20年で返済するイメージとなります。現在の金利環境で20年固定だと金利2%、これで試算すると月額返済が約15万円です。 住宅ローンの返済比率(年間返済額÷年収)は30%までが目安にすると一般的に言われていますが、この割合が低いほど余裕をもった家計運営ができます。お勧めは、年収の20~25%です。そうすると、年間180万円の返済額÷20%の場合は年収900万円(手取約700万円)、25%の場合は年収720万円(手取約576万円)という計算になります。 年収によって返済額が年収の20%程度に収まるように、ローン金額と返済期間、金利の水準、返済方法を決めましょう。
再雇用では年収が大幅ダウンになる見込みだが……
ここで返済期間の短さが気になるところだと思います。勤務先によって条件は異なるでしょうが、最近では法改正も状況に併せて頻繁に変更になります。現状、多くの企業では60歳でいったん定年を迎え、再雇用制度を活用しても年収が大幅に減額になる仕組みを採用しています。 仮に再雇用を受け入れたとして、60歳以降の返済について不安になりますが、退職金や貯蓄をローン残高返済に充てるケースは多いです。これも現状やそのほかの家庭の状況によってさまざまです。60歳時点での資産残高見込みと併せて計画していきましょう。
二世代ローンを組むことが可能な場合は検討
これもケースバイケースですが、二世代ローンを検討するという選択肢もあります。名称から推測すれば、「親子」というイメージが湧くと思いますが、子どもでなくても配偶者やその他親族でも可能です。検討することができれば選択肢の1つにしておくのもいいでしょう。