【1日3分間のメンタル強化法 第15回】問題が発生したらすぐに対処!何事も後回しにせず「問題、即、実行」の考え方を実践しよう<SMASH>
テニス競技はメンタルによって大きく結果が左右されるスポーツです。しかし、メンタルを強化したいけれど「なんか大変そうだ」と敬遠している人はいないでしょうか。 【画像】ジョコビッチはじめウインブルドン2024で存在感を放つ男子トップ選手の厳選ショット! 本シリーズでは一般プレーヤーに向けて、伊達公子氏や浅越しのぶ氏といった日本テニス界をけん引したトップ選手の指導経験を持つメンタルアドバイザー椙棟紀男氏に、簡単に身に付くメンタルの強化方法を伝授してもらいます。 * * * 「明日やろう!は、馬鹿やろう!」高校球児の間で聞いた言葉をふっと思い出しました。確かにテニスで課題が見つかった時、「頑張ろう!」と思っていても、その日の内に何かをしておかなければ、明日になると熱も冷めて勢いがなくなります。仕事も対人関係も同じで、早めに対処した方がうまくいく確率が高いと思っています。 20年ほど前に、アメリカのメンタルトレーナーから聞いたユニークな話があります。自分で作り上げたストレス(不安・焦り・緊張感など)が大きくなると、選手は“モンキー”を背中に担いだ状態になるというのです。 そのモンキーは、ストレスが増加するのに比例して、大きく成長していきます。すると、足は動きづらく上体もコントロールできなくなり、自分の実力を発揮できなくなる。「モンキーを下ろせ!」が合い言葉です。 モンキーが出現した場合、ポケットモンキーのサイズのうちに処理をしないと大ごとになります。プレーでミスが連続したり、ペアとの感情の行き違いも生まれてきます。すると、モンキーはますます大きく育っていく。そこで「問題、即、実行」が鍵になります。 問題が起きた時、あなたはどのように対処していますか?まずは、自分に問いかけてください。 その問題は自分自身で何とかできますか?【答えA】できない。➡問題をスルーします。どうにもならないことは、悩んでも時間の無駄です。【答えB】関与できる。➡自問自答を続けます。 どのようになりたいですか?➡結果目標を決めます。 今できることは何ですか?➡するべきことを明確にして実行に移します。 問題が起きた時は、このように考えて進めてください。仕事も勉強も早めに処理(準備)をしておいた方が後々楽になります。スポーツも同じで、やってみてわからないことは、上手な人にコツを聞き、数をこなした方がうまくなります。快適に生きるためには、何事にも早めに対処することです。 構成●スマッシュ編集部 ※スマッシュ2021年6月号から抜粋・再編集