アメリカの小さな島のリゾート地「サンタカタリーナ島」ではハイゼットの血筋を引く軽トラが人気
ピックアップトラック大国のアメリカで、今、マニアから人気を集めているのが「軽トラ」。トヨタや日産のピックアップがミッドサイズの現地生産に移行した背景もあり、“ジャパニーズ・ミニトラック”や〝マイクロトラック〟といえば、昨今では(海外OEMを含む)軽トラを指す代名詞。カスタムベースを兼ねたレジャービークルとして、中古の軽トラが全米本土やハワイに大量に輸出されている。とくに、条例でマイクロカーしか乗ることのできないサンタカタリナ島では、国内外のメーカーの軽トラが、島民のワークホースとして小さな島を所狭しと走り回っているのだ。 【画像11枚】見慣れぬ軽トラ「タウナー」をヤマズ流にアメカジメイク! で、そんな軽トラ天国で1番人気を誇るのが、SP80系ハイゼットの血筋を引くお隣韓国の「アジア・タウナー」。デビューは’92年で、起亜自動車に吸収された後もエンブレムをKIAに変えて’02年まで販売された同車は、アメリカでも並行販売されていた過去を持つ。 そんなタウナーに目を付けたのが、USDM界のオーソリティ「ヤマズストアー」だ。まずはカリフォルニアの農園内で使われていた初期型をインポート。だがジャンク同然の不動車だったため、エンジンをハイゼット用に載せ替え、日本でナンバー取得にこぎつけた。そして“ツルシじゃもったいない”と思っていた矢先、長年の常連さんがオーナーに名乗りを上げ、カスタムに本格着手♪ ファブリケーションによる足回りのマイルドリフトやハイゼットの部品流用を駆使した駆動系のアップグレードに始まり、黄色いサイレンマーカーやポップアップ式のサンルーフ追加など、ムードアップにも余念ナシだ。 ベースチョイスからすでに“変態”の褒め言葉がピッタリな、USDM軽トラのディープな境地ここにアリだ。 初出:カスタムCAR 2021年6月号 Vol.512 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
カスタムCAR編集部