友道厩舎はアドマイヤテラ（左）とメリオーレムの２頭出しで挑む

【菊花賞・耳より】友道康夫厩舎は１１年連続参戦！　今年はメリオーレム＆アドマイヤテラの２頭出し 菊花賞 ［ＧⅠ菊花賞＝２０２４年１０月２０日（日曜）３歳、京都競馬場・芝外３０００メートル］ 　１１年連続での菊花賞参戦となる名門・友道厩舎。今年はメリオーレム、アドマイヤテラの２頭を送り出す。 　１６日の最終追い切りは、栗東芝コースで２頭併せ。道中はメリオーレム（６ハロン８３・２－１１・５秒）がアドマイヤテラ（同８３・５－１１・５秒）を追走する形で進み、直線はやや強めに追われた後者がアタマ差先着してフィニッシュした。 　石橋助手は「１週前と週末でしっかり負荷をかけたので、今日はお互いリズムと折り合いと、どういう動きができるかという確認だけ。無理をせずに、いつも通りの厩舎のパターンです」と説明。狙い通りの調整過程であることがうかがえる。 　メリオーレムは前走のＧⅡ神戸新聞杯で５着に敗れ、初めて馬券圏から外れた。ただ、これは稍重馬場に泣かされたもの。１回使ったことでピリッとした面が出てきて、気配は上々だ。同助手は追い切りを振り返り「最初はハミを取らないくらいフワフワとしていたんですが、アドマイヤテラに取りつくときに少し仕掛けたらグッとハミを取って、しっかり抑えたままでゴールしてくれたので、あとは競馬で爆発させてくれるだけ。いい準備ができました」とデキに自信を見せた。 　一方のアドマイヤテラは、前走の茶臼山高原特別（２勝クラス、芝２２００メートル）を１番人気に応えて快勝。２走前の阿寒湖特別（２勝クラス、２６００メートル）は勝ち馬にクビ差及ばなかったものの、鋭く差し脚を伸ばして２着に好走した。同助手が「ジョッキーがゴーサインを出してからの反応がすごく良かったので、それがここ２戦の収穫です」と成長ぶりに目を細める。前向きさに欠けていたメンタルは、使うたびにしっかりとしてきた。あとは当日、ＧⅠの大観衆を前に、いかに落ち着いて競馬に臨めるかが勝負のカギとなる。 　同助手は「２頭とも共通していえるのは、操縦性の高さです。京都の３０００メートルでフルに力を発揮してくれれば」と締めくくった。ともにこれまで大崩れがなく、ＧⅠで通用してもおかしくない実力を持っていることは間違いない。芝の長丁場にかけては屈指の戦歴を誇る名門厩舎。２０１９年ワールドプレミア以来５年ぶり２回目の菊花賞制覇はもちろん、ワンツーのシーンまで期待できそうだ。