風間俊介、沖縄まで1日で2往復したことも! 飛行機の「ステータス修行」への情熱を語る
世界を身近に感じられるエプコットの魅力
世界最大のディズニーリゾートであるウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートは、4つのディズニーパーク、2つのディズニーウォーターパークに加えて、さまざまな店舗が含まれた、巨大な娯楽施設だ。風間はパークの1つである、エプコットの思い出を振り返った。 風間:エプコットには日本館、アメリカ館、カナダ館、メキシコ館、中国館、モロッコ館など、万博のようなパビリオンがずらっとあるんですね。そこにディズニーが唱え続けてきた「It's a small world(世界はとても身近で狭い)」というメッセージ性が詰まっているような感覚がありました。万博の信念と同じだと思うんですけど、未来を感じさせるエリアもあって、最新技術でこんなことができるっていうのをアトラクションやレストランにしているんですよね。 葉加瀬:なるほど。 風間:エプコットはそもそも、ウォルトが作りたかった“未来都市”の名前なんですよ。 葉加瀬:知らなかった! 風間:このなかでは最新技術で野菜を作っていて、それを食べられるレストランもあるんですよ。「行って楽しかった!」だけじゃなくて、込められている思いや願いが一番強い場所がエプコットかなと思います。 葉加瀬:ディズニーはいろんなところで展開しているけども、フィロソフィーが一貫しているんですよね。ほかではなかなか見ないですよ。 風間:みんなやりたいけれども、やっぱりそこまでこだわれないというか。それを昔からやってのけるディズニーだからこそ、100年続いていくんだなと思いますね。 葉加瀬:ウォルト・ディズニー・ワールドに行ったときはずっとビデオ撮影をされていたそうですね? 風間:そうなんですよ。初めて行ったときにビデオを撮っていたんですけど、帰ってきて編集したら4時間クラスの超大作になりました(笑)。昔からテレビのお仕事をさせてもらっているから、知らない人が見てもそこそこおもしろいと思えるVTRを目指して編集していくんですよ。みんなからおもしろいって褒められたんですけど、4時間は見られないって(笑)。 葉加瀬:でも、しょうがなかったんだよな(笑)。風間くんにとっては4時間でもギリギリなわけでしょう? 風間:そうですね。ガンガン削っても4時間はありましたね(笑)。 葉加瀬:それだけ見どころがたくさんあるってことですよね。ディズニーの偉大さはいまだに継承されているってことだよねえ。 リオデジャネイロで“真のバリアフリー”を考える 障害者福祉の仕事に多く携わる風間は、2016年のパラリンピック取材でリオデジャネイロを訪問した。 風間:オリンピックもそうだと思うんですけど、パラリンピックで世界中の人が集まって1つのことを目指していく熱に、すごくワクワクしましたね。 葉加瀬:リオデジャネイロに行ったのはそのときが初めてでしたか? 風間:初のブラジルでした。危ないので気をつけてくれと言われていたんですけど、国際大会がおこなわれるので、警備はすごくしっかりしていました。でも競技場とメディアセンターとホテルしか行けなかったので、移動中の車の中から眺めていたって感じだったので、もう一度行ってみたいなとは思いますね。 葉加瀬:リオのとき、ほかの開催国と比べて予算が少なかったっていうニュースも出ていましたよね。バリアフリーをはじめ、いろんなことが間に合っていなかったと聞いています。そういう観点で見るとどうでしたか? 風間:そこもしっかり取材していこうと思って向かい、やはり間に合ってはいなかったんですよね。段差もたくさんありましたし、車椅子や視覚障害のユーザーが苦労するだろうなって思う現状でした。だけど、みんなが足りていないと思っているからこそ、車椅子の方が段差に到着した瞬間に、人々が集まってすぐに持ち上げて、段差をクリアしていくんですよね。 葉加瀬:ほう。 風間:日本だと、スロープを作ったから無関心、みたいなことがあるんじゃないかと思ってハッとしました。バリアフリーって施設や設備のことを言うんじゃなくて、精神性や意思だよなって思いましたね。 葉加瀬:東京って清潔だし安全だし、いろんな意味で整備された都会だと思う。だけど、僕はその辺り(無関心な点)がわりと空虚だなと感じることはありますね。 風間:段差がないって素晴らしいことだと思いますけども、それは選択肢であって、誰かが手伝う選択肢もありますよね。そこからコミュニケーションが生まれますし、一期一会の体験もあると思うんです。そう考えると、設備が整っているから(手助けを)しないんじゃなくて、設備が整っているけど「お手伝いをしましょうか?」と言える世界だったらいいなって、リオデジャネイロ大会を見て思いましたね。