「感染爆発の恐れ一層高まっている」 神奈川県知事「県外からの往来も自粛に理解を」
神奈川県の黒岩祐治知事は15日、新型コロナウイルスの感染が一層拡大していることを受け、「現状では感染爆発の恐れが一層高まっている。引き続き緊急事態にあるという強い危機意識を一人ずつが持って、『3つの密』を避けるとともに外出を徹底的に避けなければならない」と述べた。 【動画】神奈川県・黒岩知事が定例会見(2020年4月15日)
また、県外から神奈川県を訪れる人に対して「(政府による)緊急事態宣言後初めての週末となった11日、12日、県外から湘南地域にどっと人が押し寄せ、海沿いの国道で大渋滞が起きた。これにより、地元の皆様の間で困惑が広がっていると聞いている」と指摘。「車でドライブするだけであっても休憩できる場所や、買い物ができる場所は限られており、そういうところに多くの人が押し寄せれば感染が拡大する恐れがある。地元から要請があった鎌倉・逗子市・葉山町の県の駐車場の利用を制限した」と語った。 藤沢市、横須賀市、三浦市からも同様の要請があったといい、これらの自治体の駐車場についても調整がつき次第、早ければ本日からでも閉鎖などの利用制限措置を講じるとしている。 黒岩知事は「県民に対して生活維持に必要な場合を除き外出自粛を強く要請している。県外からお越しのみなさまにもその趣旨をご理解いただき、県をまたいでの往来は当面自粛していただくようお願いする」と話した。
自殺防止に「LINE」活用
黒岩知事はまた、「自粛要請に伴うストレス、感染拡大が続く中で日々の暮らしにおける不安、特に経済面での不安などを抱えている方が今後増加することが想定される」と指摘。バブルの崩壊やリーマンショックなどの例を挙げ「大規模な経済不況が続く際には自殺リスクも高まる。今回の感染症に伴う経済不況について、西村康稔経済再生相も、『リーマン並みかそれ以上になるかもしれない』と言及している。自殺対策を一層強化する必要がある」としてLINEを活用した相談窓口「命のホットライン@神奈川」を開設すると表明した。 黒岩知事は「自殺に至る方は平均4つ以上の悩みを抱えていると言われている。自殺対策では、そういった悩みを抱える方を孤立させずに適切な支援につなぐことが大変重要。多くの方が利用しているLINEを使った相談支援により、特に若年層など電話相談にハードルを感じる人に対して利用しやすいよう(試みた)」と述べ場。 相談できるのは、神奈川県内在住者、通勤通学で神奈川県に通う人。相談日時は平日と日曜の17~22時。予約は不要で、匿名、無料とのこと。「専門の相談員が相談を受け止める。一人で悩みを抱えず、ご活用を」と訴えた。