「ガチャ」の活用など中間発表、湯田温泉パークに本を通じたコミュニティーづくり目指す山大生【山口】
平野ゼミの16人が若者視点でアイデア
来年6月の開業を予定している山口市の湯田温泉パークで、本を活用したコミュニティーの創出を目指す山口大の学生たちが26日、プロジェクトの中間報告を湯田地域交流センターで行った。経済学部の平野哲也准教授のゼミ生16人が、若者ならではの視点で本に親しめる空間づくりのアイデアを同パーク整備推進室の安永卓夫室長らへプレゼンテーションした。 同ゼミは、2017年度から日本出版販売と連携して本を通じた地方創生に取り組んでいる。その一環で、4班に分かれた学生たちが10月から同パーク交流棟の一角に設置する本棚の選書や空間づくりのアイデアを準備してきた。 長井颯大さん(経済学部2年)らの班は、子育て世代の悩み解消がテーマ。市内の保育士へのインタビューを通じ、親は精神的な不安を抱えていること、子どもに新しい本に出合ってほしいと願っていることなどを把握。改善案の一つとして「本ガチャ」と題してカプセル型トイの自動販売機による本の提供を提案した。今まで読んだことがない本と出合えて親子で楽しめるなどとアピールした。 他の班からは縫いぐるみなどを並べて子どもが楽しめる空間演出や、世代別の人気だった絵本の選書、昭和レトロの雰囲気をつくって懐かしい漫画本を置くなどのアイデアが出された。 安永室長らによる質疑応答もあり、学生たちはアイデアをより良くできるよう真剣にアドバイスを聞いていた。 長井さんは「専門的な意見をもらい勉強になった。幅広い世代に使える本という媒体を会話や交流の糸口にできる仕掛けを考えていきたい」と話していた。 今後もアイデアを磨き上げ、来年1月末に最終発表する。