【阪神】"逆転優勝"の条件は『2勝1敗』と掛布雅之氏が指摘「20日からの6連戦の戦い方が大切。才木のピッチングは大きなポイントに」
「三遊間の呼吸が合っていない」木浪・佐藤の連携ミス…“横の連携”を大切に
―――守備の話に移ります。17日の中日戦、阪神2点リードの9回、中日は2アウト満塁のチャンスで福永裕基選手が三遊間にゴロを打ち、その間にサードランナーがホームイン。好捕したショート・木浪聖也選手はサード・佐藤選手に送球し、その間にセカンドランナーもホームインしました。 「ショートへの内野安打で2点入るのは、プロ野球では珍しいことなんです。この三遊間のゴロは、サードの佐藤が追いつける打球じゃありません。ただ、佐藤のポジショニングが不思議で…打球に追いつけないならサードベースに戻らなきゃいけない。ランナーが飛び出した場合、絶対にサードベースに背中を向けては駄目なんですよ。サードベースを見なきゃいけないんです。そうすると、ベースコーチが手を回しているのか止めているのか見えます。回した場合は、木浪に対して『ホームだ!』と大きな声で指示を出さなきゃいけない。木浪・佐藤の三遊間の呼吸が合ってないんです。よくダブルプレーなどで『二遊間の呼吸が大切』と言いますが、三遊間もそういった“呼吸”があるんですね。自分では捕れない打球が三遊間に飛んだ場合、サードベースにすぐ戻らないとだめなんです。サードベースを空けること自体が間違いです」 ―――木浪選手は迷わず三塁の佐藤選手に送球しました。この判断は正しいのでしょうか? 「これはね、セカンドランナーがホームまで行くとは思っていないんです。佐藤がサードベースから離れているので、ランナーは大きなオーバーランを取っていて、木浪はサードでのタッチアウトを狙っているんですよ。そのとき、佐藤は木浪に対して『ホーム!』という声を出していない。木浪がサードに投げたのは、佐藤がランナーを見てないからです」 ―――ホームに向かっているセカンドランナーに背中を向けていて、見ていないのですね。 「ランナーの方に向かないといけないんです。さらに、サードの選手とベースコーチの目が合った場合、ベースコーチは絶対に手を回せません。“目でランナーを止める”こともできるんです。サードというのはホームに一番近いベースなので、そこを取られると得点につながるわけですよ。絶対死守しなきゃいけないベースです。背中を向けていては守れません。絶対自分で見ておかなきゃいけない。それを佐藤は怠っているんです。二遊間に限らず、守備における“横の連携”をもっと意識しなきゃいけませんね」