【褒め方でわかる】「普通の人」と「感じのいい人」の決定的な違い
素敵な人はどこを褒めている? この連載は、日本郵政や法務省、日本コカ・コーラ、日産自動車など多くの省庁や企業で講演や研修を担当し、15年間にわたって約7万人の老若男女にコミュニケーションを教えてきた『オトナ女子のすてきな語彙力帳』の著者、吉井奈々さんによるものです。 本書の読者からは、 「自分の言葉の引き出しが増えた!」 「載っている言葉を1つでも多く使いたいと思った」 「繰り返し読みたい本になりました」 といった感想がたくさん届いています。 相手も自分も大切にするコミュニケーションのヒントが満載の本書から、その場があたたかくなる褒め言葉をご紹介します。 ● 最近、誰かを褒めましたか? 「褒めたいけど褒め方がわからない」とか、「褒めるポイントが無いから褒められない」と言う方がいます。 そんな時は相手の成果や成長ではなく、その人のキャラクターや存在感そのものにひと言触れてみましょう。 たとえば 「〇〇さんがいてくれると場が和みますね」 感じのいい人は存在感そのものに着目します。何かを成し遂げたわけでも、新しいことに挑戦したわけでもないかもしれませんが、その人のキャラクターについて一言触れるだけで、その場があたたまります。相手の自己肯定感も高まります。 他にも、 「あたたかいお人柄ですね」 こんなふうに人柄をほめられると、内面を見てもらえている感じがして、ほめられた人はうれしい気持ちになります。 「包容力がありますね」 包み込まれるような安心感や、見守ってくれる雰囲気を相手から感じたら、こんなひと言もいいですね。 ● 大人にこそ、ほめ言葉を贈ろう 幼少期は、人から無条件にほめてもらえていたはずなのに、成長するにつれてほめられる機会は減るものです。学校ではテストで評価され、大人になると数字や成果、結果を求められて、苦しい気持ちになることも。でも大人だってほめられたい! ですよね? だからこそ、相手の人柄や存在そのものに対しても言葉を贈りましょう。 ● 発想をほめる アイデアや言葉のセンスをほめたいときは、こんな一言を。 「ユニークな発想ですね」 「個性あふれる」や「ウィットに富む」などのほめ言葉もおすすめです。 ● 真面目さをほめる 真面目な性格に触れたいときは、 「芯がしっかりしていますね」 「真面目ですね」だと、一瞬、ほめ言葉かどうか受け取り方が難しいことも。「自分の芯」をほめられると、真面目さを肯定されたようでうれしい気持ちになります。 ● 一緒にいて楽しい気持ちになったら だれかと一緒にいるときに何か楽しいことがあったら、「こんなに笑ったの、久しぶりだよ」と伝えてみてください。 相手がおもしろトークを披露したときに限らず、その場で起きた出来事や、見つけたものに対してでもOKです。「久しぶりだよ」を加えることで、特別感が伝わります。 ● 身内を無条件でほめる 最近、家族や子どもなど、身内を褒めましたか? ぜひ一番近くにいる人を褒めてみてください。 「自慢の母です/自慢の娘だよ」 「大切だよ」 「愛してるよ」 身近な存在の人には、特別なときだけではなく、いつでも無条件にほめる言葉や愛する気持ちを伝えたいものですね。 ● 身内のほめ言葉に勝るものはない 仕事の評価や、他人からのほめ言葉より、家族などの身内から「大切な存在だよ」「あなたが生まれてきてくれてよかった」「産んでくれてありがとう」「大好きだよ」、そう思ってもらえることのほうが、はるかに大きな心の支えになりますし、本当の自信に繋がります。 その言葉だけで、明日も生きられる人がいます。やさしい言葉で包んであげましょう。 (本記事は『オトナ女子のすてきな語彙力帳』をもとに編集しています)
吉井奈々