新たな視点で風景切り取る アーティストによる街歩きワークショップ 奄美市名瀬
アーティストと共に街を歩き風景を撮影する体験型ワークショップが7日、鹿児島県奄美市名瀬で開かれた。講師は写真や映像、グラフィックデザインなどを手掛ける御業(みわざ)ジェマイマさん(34)=東京都三鷹市。参加者らが日常の風景を新たな視点から見詰め個性豊かに表現した。 ワークショップは、仕事や勉強、交流の場を提供する私設スペース「Living AMAMI(リビングアマミ)」が会場。11月24日に続き2回目で、今回は5人が参加した。 南九州各地で展開するアートイベント「ash DESIGN&CRAFT FAIR2024」の一環。11月23日から12月8日までの期間中、74会場で作家100人がさまざまな展示やワークショップを実施する。奄美大島ではリビングアマミのほか、龍郷町戸口の金井工芸も同イベントに参画している。 この日のテーマは「奄美の色からカラーパレットを作ろう」。参加者らは街中で3種類の色と模様を見つけてスマートフォンで撮影。植物や建物などに注意深く目を向けながら、それぞれの感性で風景を切り取った。 撮影した写真は印刷して並べ、多様な視点を共有。気に入ったものを額に入れて作品にした。龍郷町瀬留から参加した田畑真衣子さん(39)は「みんなが持ち寄った視点についてディスカッションするのが楽しかった」と感想を話した。 御業さんは「奄美は色が多く、緑のダイナミックさが都会とは違う。わくわくを分かち合える美しさや(作品づくりの)プロセスの楽しさを体験してもらえた」と笑顔を見せた。 リビングアマミを運営するKAZAMI(本社奄美市名瀬)のコミュニティーマネージャー、菅野審也さん(31)は「アートで楽しむ機会を奄美で普及していく一つになった。今後も島内外の人の交流の場をつくりたい」と話した。