第一生命、30年2.5%超えで購入ペース加速-下期も超長期債積み増し
(ブルームバーグ): 第一生命保険は、2024年度下期の超長期投資を上期に続き積み増す方針だ。堀川耕平運用企画部長が29日の運用説明会で明らかにした。
堀川氏は下期の超長期債投資について、金利リスクを削減するため「一定程度たんたんと買っていく」と述べた。主要な投資対象である30年債の利回りが2.5%を超える場合は将来の投資分を「前倒しして、積み増すペースを上げることも検討していく」と言う。
日本銀行の追加利上げは年内か年明けに1回、その後も年1回程度を見込んでいる。10年金利は年度末に1.2%、レンジは0.7~1.5%を想定。超長期債は30年債と40年債を中心に投資し、30年債利回りは年度末に2.3%、レンジは1.7ー2.7%と予測する。
足元で超長期金利が上昇傾向にあることについては「衆院選で与党が議席を落とし、連立や共闘する中で財政出動が行われる可能性が高まっているとの思惑から金利が上昇している」と分析した。
米国の利下げは年内に2回、その後も四半期に1回程度を想定。米経済は軟着陸をメインシナリオとしており、内外金利差の縮小からドル・円相場は徐々に円高に向かい、年度末で1ドル=140円を見込む。
ヘッジ付き外債については「ここ数年残高を大幅に減らしており、1兆円を大きく切る水準にある」と堀川氏は説明。オープン外債も足元で残高を減らしており、下期はいずれも金利水準や為替動向をみて機動的に動かしていくという。
【第一生命の24年度下期運用計画】
【金融環境見通し:25年3月末の見通しと想定レンジ】
(c)2024 Bloomberg L.P.
Masahiro Hidaka, Mia Glass