長年のホンダ「CB」由来論争、ついに決着? 実は○○○を意味していた!?
ホンダのスポーツバイクに冠されてきた「CB」の車名。その由来には諸説あり、ハッキリしていなかったが、ついに決定的な証言が? 先日開催されたCBミーティングで有力な説が発表されたのだ! 【画像】ホンダCB関連写真をギャラリーで見る(12枚)
元ホンダ名物広報がトークショーで調査結果を報告!
1957年に登場したCB92スーパースポーツ以来、ホンダの様々なバイクにつけられてきた「CB」の車名。なぜCBとネーミングされたのか? これまで由来に様々な説があり、明確にはわからなかった。 しかし、2024年4月7日に開催された「2024年CBミーティング・リベンジ in 袖ヶ浦フォレストレースウェイ」で、CBの由来に関するトークショーが実施。元ホンダ広報の高山正之さんが車名に関する「決定版」と思われる談話を披露したのだ。 今までCBの由来として、「Clubman Race」「Clubman」(バイククラブによるレース,あるいは参戦ライダー)説、北米仕様の車名がCAなので次の高性能スポーツモデルとしてCBとした説、「クリエイティブ・ベンチマーク」説、MotorcycleのCとBetterのBを組み合わせた説などが挙げられてきた。 結論から言えば「MotorcycleのCとBetterのB説」が有力。しかし「Clubman」でいいのでは……ということになる。この経緯には1950~1960年代におけるホンダの文化が色濃く影響しているのだが、詳しくは以下をご覧いただきたい。
草創期のアルファベット順から、「管理番号」の時代へ
「CB誕生前夜とネーミングの謎」と題したトークショーで、まず高山さんが「カビが生えるような話で恐縮ですが」とユーモアを交えつつ、ホンダの第一号車から話をスタートさせた。 ホンダが最初にネーミングした車両は、1947年に発売した「ホンダA型」。次にB型、C型と開発され、ホンダ初の本格バイクであるドリームD型が1949年に誕生する。ドリームという車名が登場したのはこのD型が初。現在も「ホンダドリーム店」のほか、スローガンである「The Power of Dreams」にもドリームという言葉は使用されているが、発祥はドリームD型からと言えるだろう。 「夢のようなバイクを作ったことから“ドリーム”という名前をつけたんですね。これがドリーム誕生の由来です。これは間違いないです」と高山さん。 このようにABCDとアルファベット順にネーミングしていくと、すぐ車名が枯渇してしまう。そこで考案したのが車名を数字などの管理番号に置き換えていく方法だった。 高山さんがこの話を直接聞いたのは、当時のホンダに在籍し、スーパーカブC100やCB750フォアの実質的な開発責任者である原田義郎さんからだった。 ホンダはまだ四輪車を生産していなかったが、将来作るであろうと見越し、二輪にはMotorcycleのC、四輪にはAutomobileのAを車名に付け、二輪四輪を区分けすることにした。 さらに原田さんが「250ccは70番台、125ccは90番台、50ccは100番台という開発番号を付けた」という。なぜ250が70番台かはわからないようだ。 例えば250ccの場合、70から始まり、モデルチェンジすると71、72と車名が変更される。125ccだと90から始まり91、92、50は100から始まるという具合だ。 この管理番号を初めて車名に採用したモデルが1957年のドリームC70。モーターサイクルの「C」と250ccの第一号車である「70」を組み合わせた車名だ。