リセールバリューとは? マンションの資産価値を重視したときに狙い目のエリアについて解説
10年間で2倍、3倍に上がった都心の各区
首都圏の445駅のうち、リセールバリューが最も高かったのは、図表2にあるように、東京メトロ千代田線の新御茶ノ水駅の295.5%だった。 図表2 首都圏の中古マンションリセールバリュートップ10の駅参考:東京カンテイ『2023年のリセールバリュー最高駅は「新御茶ノ水」の295.5%』 10年間でおよそ3倍の資産価値になった計算だが、それには理由がある。 調査に当たった東京カンテイでは、新御茶ノ水駅で調査の対象となったのは「ワテラスタワーレジデンス」の1物件だけで、「大手ゼネコンが施工した41階建ての駅近大規模タワーマンションのみ。中古流通している住戸の所在階が20階以上ということもあり、築後10年を経た現在の流通価格は坪1200万円を優に超えている」という特殊事情があるためとしている。 それにしても、10年で3倍というのは、驚くべき数字といわざるを得ない。リセールバリューの2位の東京メトロ南北線・六本木一丁目駅は265.7%で、3位のJR総武線の飯田橋駅は223.1%、4位の都営地下鉄大江戸線の赤羽橋駅が212.6%、5位の都営地下鉄三田線の芝公園駅が207.1%などとなっている。 上位には東京23区の都心の駅がズラリと並んでいて、海外の投資家や富裕層からもニーズが高い港区、番町をはじめ国内の富裕層からの人気が高い住宅地が多い千代田区、100年に一度の再開発と話題が多い渋谷区などにリセールバリューの高い駅が多い。
首都圏以外で価格上昇率の高いエリアはどこ?
ただ、残念ながら将来の資産価値の上昇が期待される首都圏の都心の駅では億ションが当たり前で、駅によっては2億ション、3億ションが中心で、かなりの高額所得者や富裕層でないと簡単には手が届かない。 そこで注目してみたいのが、首都圏以外の大都市部の中心エリアだ。 各種マンション情報の「マンションレビュー」を運営するワンノブアカインドでは、全国市区町村の中古マンションの価格ランキングや騰落率のランキングを作成している。 図表3は、2024年5月の70㎡換算の中古マンション価格の1年前に比べての上昇率が高かった市区町村のベスト10を示している。 図表3 1年前と比べての上昇率が高い自治体上位10 トップは東京都中央区の29.93%、2位は東京都港区の23.01%で、ともに70㎡換算価格が1億円を超えており、購入は簡単ではないだろう。 それに続く3位には福岡県福岡市中央区が入り、上昇率は20.46%と2割以上上がっているが、70㎡換算価格は3294万円と格段に安くなる。さらに、4位にも福岡県福岡市から城南区が入り、こちらは上昇率19.64%で、価格は2294万円とさらに安くなる。
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