「少し遅かったら…」火の粉舞い、炎は電柱の高さに 旧盆最終日の火災に周辺騒然 沖縄市
18日夜、沖縄市室川の材木店と住宅を兼ねる鉄筋コンクリート2階建ての建物で火災があり、全焼した。火元となった材木店に住む50代男性は当時外出しており、隣接する3棟の住宅に延焼したがけが人はいなかった。 【動画】真っ赤な炎を吹き上げる材木店の火災現場 18日午後7時50分ごろ「材木店が燃えている」と119番通報があった。この日、沖縄は旧盆最終日で先祖を送る「ウークイ」にあたる。消防が現場に到着した同日午後8時ごろには激しく火の粉が舞い、炎に照らされた赤い煙が周囲に充満。電柱の高さを超えるほどの炎に周辺は騒然とした。現場付近の住民は「ウークイのため親戚で集まっていたが、窓の外に赤い炎が見えて驚いた」と動揺した様子で語った。
ウークイは各地でエイサーも行われ、多くの人が見物に駆けつける。午後8時ごろから胡屋十字路から安慶田交差点までの国道330号は全面通行止めとなり、長い車列ができていた。全面通行止めは19日午前1時ごろまで続き、全面解除されたのは19日午前10時半だった。 現場近くに父親が住んでいるという40代女性は、18日夜に親戚からの電話で火災を知ったという。ウークイで父親は外出していたが、飼っている犬が残っていたため、女性は急いで父の家に向かい、ほえていた犬を救出。その後しばらくして父の家にも炎や煙が迫ってきたという。「電話にすぐ出られたから良かった。もう少し遅かったらと考えると怖い」と身をすくめた。 現場は市室川の国道330号沿い。通報を受け消防車両6台が出動した。火の手は収まらず応援車両が続々と駆けつけて消火にあたり、約16時間後の19日午後0時5分に鎮火。沖縄署が火災原因などを調べている。 一夜明けた19日も現場には焼けた木材が散乱しており、付近の住宅の壁や道路標識が黒ずむなど影響が見られた。