女子バレー五輪予選 日本が勝つためには~眞鍋監督に聞く
キャプテン木村を筆頭に団結しています
──そんな中で日本はどうすれば勝てるのか。どう突破口を? 眞鍋:アタッカの工夫とディフェンス……そこしかない。毎年毎年、世界の女子バレーの状況は背の高い選手が思い切りサーブを打ってきたり、190cmを超える選手が日本のブロックを吹きとばすようなパワーのあるスパイクを前後から打ってきたり、男子化の波が速いスピードでやってきている。身長はすぐ伸びるわけではないですからね。勝っていくためには、やはりディフェンス力。組織としてチームとしての連携を緻密に。今、男性コーチに10人以上きてもらって、思いっきりスパイクを打ってもらい、かなりスピードの速い重いボールを数多く取るということをやっています。選手たち、もう腕は青あざだらけですよ。でもそれだけやって試合で初めてロシアやアメリカや中国がブロックの上から打ってきても男子のスパイクよりはスピード半分、遅く感じてレシーブできる。レシーブ練習は一番しんどいしきつい。でもこれをやらないと勝てないと理解して必死でやっています。 ──サーブやブロックも……。 眞鍋:もちろんサーブで攻めてサーブレシーブを崩す。(セッターが動かずにトスアップできる)Aパスを入れられるとほとんど決められてしまうので(セッターを動かす)Bパス、Cパスにもっていきたい。ブロックは相手やフォーメーションによっていろんな技術を使ってプレッシャーかけないと、普通にやっていたら日本のブロックなど“無いもの”だから。 ──チームの一体感がより出てきた、選手からそんな声があります。 眞鍋:ムードはいいですよ。キャプテン木村を筆頭に団結しています。グランプリが終わってから副キャプテンを作りました。山口とセッターの古藤(千鶴)。木村をサポートしてくれています。 ──タイムのとき、全体での話以外にセッター同士で集まったり。 眞鍋:そうそう、2人とスタッフで話し合ってアドバイスしあったりしている。いいと思う。 ──いい感じに仕上がってきていますね。 眞鍋:ワールドカップ、オリンピックの出場権がかかる初めの大会ということで、特に木村が緊張感を持ってやっているので、下もピリピリしてくるというか。前回はその役割は竹下(佳江)。大きな試合の前にはそういう緊張感が非常に大事なので、そういう意味でもグランプリの負けはよかったと。もちろんオンとオフで切り替えないと体も気持ちももたないので、選手と話しながら調整しています。