火災なぜ拡大…輪島の朝市 現地調査した日本火災学会のメンバーに聞く 【#みんなのギモン】
徳島キャスター 「では2つめのポイントをみていきます。大津波警報が出されたことで住民が避難せざるを得なかったため、住民による消火活動ができなかったこと。そして3つ目は、消防が消火活動に使う水が、断水や津波の影響で確保できなかった。こうした点が上げられるということですが、廣井教授、現地を調査してどうだったでしょうか」 廣井教授 「断水で消火栓が使えなかったとかですね、そういう場合は、これは地震時よくある話なんです。なので、防火水槽などを使うんですが、防火水槽も電柱が倒れたりして、それで一部の防火水槽が使えなかったと。それからあと、川の水ですよね。津波の影響なのか隆起の影響なのかはわかりませんけど、川から自然水利として取水ができなかった。あるいは、大津波警報が出ていますので、海の水を使うことは非常に危険ですので、それもできなかったということで、なかなか水が使えなかった、消火用水を確保できなかったというのが1つの原因ではないかと思います」 藤井キャスター 「実際に都内で起きた火災でもそばにプールがあって、プールの水を利用して消火をしたという例もありましたけど、そのまわりの水が使えないという状況があったということですね」 徳島キャスター 「そして、大津波警報が出ている中での避難について、住民からはこうした声も聞かれました」 住民 「大津波警報だったのでとりあえず避難しようって。火が出ているといっていたが戻れないので、携帯とか持つだけでとりあえず出てしまったんで」 「地震の時は着の身着のままで、飛んで家を出ましたので」 市來玲奈キャスター 「廣井教授、住民のみなさんはとりあえず避難したということでしたけれども、こういった大津波警報が出ている時は、まず避難をすることが最優先ですよね」 廣井教授 「そうですね、実際に輪島市で津波が観測されていますので、命が最優先で避難をするというのはどうしようもなかった部分が大きいと思います。ただ、これがなければですね、今までの地震火災ですと、だいたい初期消火の2割ぐらいが住民や自衛消防の人がしています。なので、津波さえなければもしかしたら消火できたのかなという感じですね」