火災なぜ拡大…輪島の朝市 現地調査した日本火災学会のメンバーに聞く 【#みんなのギモン】
日テレNEWS NNN
徳島えりかキャスター 「11日のギモンは『輪島朝市 火災なぜ拡大』です。輪島市の観光名所で起きた大規模な火災は、なぜ拡大したのでしょうか。現地を調査した日本火災学会のメンバーで東京大学の廣井悠教授とお伝えします。よろしくお願いします」 日本火災学会メンバー・現地を調査 東京大学 廣井悠教授 「よろしくお願いします」 徳島キャスター 「まず、火災現場では11日も捜索が行われました。大規模な火災が発生した朝市通りがある地域では、11日も一斉捜索が行われました。石川県内の死者は213人。安否不明者は37人でそのうち輪島市は33人です(※午後2時時点)。朝市通りのある河井町では10人の安否がわかっていません」 藤井貴彦キャスター 「私も火災現場を取材したんですが、なかなか消火活動ができていないように見えたんですが、あれだけ広がってしまった原因はなんだったんでしょうか?」 廣井教授 「そもそも、この焼失エリアが木造密集地域で特に古い建物がたくさん残っていたというのが、1つ原因と考えられます。それからもう1つが地震、津波によって消火活動がなかなかできなかった。この2つが大きな原因ではないかと考えています」
徳島キャスター 「改めて11日のポイントを整理していきます。『初期消火 難しかった理由』『住宅密集地 全国各地に』です」 「まずは、どういった場所で火災が起きたのかを見ていきます。輪島市の火災現場を国土地理院が撮影した写真によると、朝市通りの周辺、約4万8000平方メートルが焼失したとみられています。火災が起きる前は店舗や住宅などが密集していて、こうした建物の約200棟が全焼しました。なぜ広範囲にわたる火災になってしまったのか。初期消火ができなかった要因を廣井先生とみていきます」
■なぜ火災が拡大? 3つの要因
徳島キャスター 「1つ目は、プロパンガスに引火したことで爆発的な火災が起こり、現場は古い木造家屋や店舗が密集する地域だったため、一気に火が燃え広がった可能性があるということです。今月1日に火災を上空からとらえた映像には、爆発と思われる瞬間がとらえられていました。廣井教授、これはどうでしょうか?」 廣井教授 「おそらくプロパンガス(の爆発)の可能性が高いのではないかというふうに考えられます。危険物としては灯油タンクだとか、あるいは車だとかさまざまなものが考えられますが、住民に聞いたところ、この地域は都市ガスではなくてプロパンガスを使用している人が多かったということと、現場では燃え焦げたプロパンガスボンベが複数、見つかりましたので、プロパンガスの可能性が高いのではないかとみています」