倉本聰ドラマコレクション2 ©2024 Hokkaido Broadcasting Co.,Ltd.

　倉本聰脚本作『遠い絵本 第一部・第二部』『時計』『あぁ！新世界』のDVDが、12月25日に発売されることが決定した。 【写真】若かりし頃の八千草薫が美しい　『遠い絵本』場面カット 　3作品は、昭和50年代（1975～1979年）に北海道放送（HBC）制作、TBS系列・日曜劇場で全国放送された作品。 　『遠い絵本 第一部・第二部』（1979年）は2週連続で放送され、その後HBCでも再放送がされたことがない貴重な作品で、池部良、八千草薫、若かりし頃の大竹しのぶ、三田村邦彦らが出演。国際結婚を経て、小樽からアラスカに移り住んだ冴子（八千草薫）は、勤め先のアンカレッジ空港でかつて恋仲だった商社マン・五郎（池部良）と30年ぶりで再会する。愛し合いながらも戦争を機にすれ違ってしまった男女が描かれている。当時の地方局としては異例ともいえる海外ロケが敢行され、第二部では現在は観光地となった小樽運河の存続問題に揺れていた街が舞台になっている。 　『時計』（1977年）は、明治初年の北海道を舞台に1人の殺人犯、2人の追っ手、山奥にひとり住む女、4人の男女を描いた人間ドラマ。出演は、フランキー堺、渡瀬恒彦、桃井かおり、宮口精二。家を焼かれ土地を取られた文吉（渡瀬恒彦）が自分の妻を殺害し森へと逃げ込み、箱館戦争の生き残りの元御家人・高山久蔵（宮口精二）と明治新政府の兵卒・中西銀次（フランキー堺）が追う中、粗末な小屋にひとり住む女・しお（桃井かおり）のところで一夜を明かすことになるが、しおを追いやった馬小屋を見に行くと身を潜める文吉を発見する。 　『あぁ！新世界』（1975年）は、フランキー堺、南田洋子、藤原釜足、山本麟一ら昭和の名優たちが名を揃えた音楽ドラマ。五郎（フランキー堺）はかつて東京の交響楽団メンバーだったが、洋子（南田洋子）と結婚して北海道の地方の町に暮らしていた。ある日、札幌で開かれる演奏会でシンバルを演奏しないかという依頼が舞い込む。ドボルザーグの交響曲第9番「新世界より」の曲中に鳴るただ1回のシンバルを演奏するため、高まる緊張を抑えながらシンバルを手に懸命に練習を行う。志半ばで大好きな音楽を捨て10年、満たされぬ毎日を片田舎で送っていた一人の中年男の悲しさ、おかしさ、素朴な村人と愛すべき妻とのふれあいが描かれていく。 　DVDの予約、購入は発売元の北海道放送（HBC）の公式通販サイトをはじめ、全国のDVD取扱いのある店や、インターネットで購入することができる。