裸の付き合いにも礼儀あり ヌーディストビーチでのエチケットとは
3.距離を保つ
全米屈指のナチュリスト団体「全米ヌードレクリエーション協会(AANR)」の広報部長でもあるクロジー氏は、「教会のピクニック」の時のようにふるまうのがいいと語る。 「あまりにも距離を詰めて椅子や敷物を置かないように」と同氏は付け加えた。「他人に身体をすり寄せるなど、性的行為と思われるようなことは許されない」 ヌーディストは荷物が少ないのが特徴だが、ひとつだけ欠かせないアイテムがある。 「周囲の衛生に配慮して、座るときに敷くタオルを必ず持参すること」(クロジー氏)
4.じろじろ眺めたり写真を撮ったりしない
アイコンタクトや親しい会話を切り出すのは大歓迎だとクロジー氏は言う。「相手の目を見るようにすると、どこに視線を向ければいいか分かりやすいかもしれない。無礼で失礼だとみなされるので、見とれたり凝視したりしないこと」 ビーチといえば、やっぱりサングラスが定番だ。だがサングラス越しに隣の人をこっそり盗み見るのはいただけない。 許可なく写真や動画を撮影するのもご法度だ。服を脱ぐからといって、マナーまで捨て去っていいわけではない。 とにかく人として当然のふるまいをし、「出過ぎた行為」や「プライバシーに立ち入って相手に嫌な思いをさせる」ことはしないようにとデシェンヌ氏は言う。「これらはどんな状況でも慎むべき行為だ」
5.身体に関する発言は控える
「たとえ褒め言葉のつもりでも、相手の身体のことを口にすべきではない」とクロジー氏は言う。 デシェンヌ氏も言うように、肌の露出に関してますますオープンになっている社会ではもろ刃の剣だ。「ある意味、世間はヌードの概念にさほど驚かなくなっているが、一方でヌードは過剰なほど性的特徴を与えられ、性的対象にされてきた」 よく誤解されるのが、「服を着ないことがナチュリズムだと思われがちだが、それが目的ではない。それはあくまで身体を容認する手段に過ぎない」(デシェンヌ氏) デシェンヌ氏によれば、願わくば「心を解放し、本来の自分に正直になって、より良好な人間関係を築くこと」が目的だという。デシェンヌ氏によれば、服は身体を保護するだけではない。「多くの場合、服は肩書や地位を表す。本来の自分を覆い隠して、社会からこうあるべきだと押し付けられた姿に見せようとするものだ」