SKY-HI、Novel Core、CHANGMOが語る、日韓コラボレーションの狙いと意味
コラボが生まれやすい理由
―そういうのを具現化した曲の一つとして、SKY-HI × Novel Core × CHANGMO「ZOOM」もできたと思うのですが。 SKY-HI:CHANGMOも上手すぎて、笑けるじゃないですか。 ―SKY-HIさん、かなり前からCHANGMOさんのインスタのアカウントをフォローしてましたよね。 SKY-HI:ある程度のキャリアを積んだ人間が自分で会社をつくることって、日本だとそこまで多くないけど、韓国って意外と多いじゃないですか。アーティストの中でも、ビジネス意識も含めて興味を持ってくれる率が、日本以上に東アジアのアーティストは少し髙い印象があって。そういうこともあって、CHANGMOも話を聞きたがってくれたんです。すると当然、いつかコラボしようって話になるじゃないですか。でもやるべきことがいっぱいあると、そのままになってしまうことが多い。なのでCHANGMOも具体的な話にはならなかったんです。 でもBMSG POSSEができて一気に出どころが増えた。「最近BMSG POSSEっていうのやってて、他にもこんな面白いアーティストとやってるんだけど」ってプレゼンしたときに話が転がりやすい。BMSG POSSEって冷静に考えたら夢みたいな空間だよな、って感じはします。ソロアーティストはみんな孤独だってことを、ソロアーティスト自身が一番よく分かってるので。そんなアーティストたちがみんなで楽しくやれてるのはすごく素敵なことだなと思うし、実際にこういうコラボが生まれやすい。CHANGMOとのコラボはその象徴な気がします。 ―SKY-HIとしては韓国含め、海外のアーティストとの共演も元々多いですしね。 SKY-HI:そうですね。2018年くらいから韓国だとReddyとかJa Mezzとか、タイのSTAMPとかDaBoyWayとか、海外のアーティストとのコラボレーションは意欲的にやっていて。その頃に撒いてた種の回収でもあるかもしれないですね。 ―コラボっていう点で、ソロ以外でBMSG POSSEという選択肢が増えたと。 SKY-HI:そうですね。すごくやりやすくなったなと感じます。 Novel Core:今年の1月、僕の武道館ライブが終わった頃、SKY-HIさんと「CHANGMOとやりたいですよね」みたいなやり取りをしてたんです。2019年末ぐらいにCHANGMOが『Boyhood』ってアルバムを出して、まだBMSGに入ることが正式に決まる前に、SKY-HIさんの家で『Boyhood』を聴かせてもらって。その中に「METEOR」って曲が入ってたんです。当時CHANGMOの曲を聴いて圧倒的に印象に残ったのが、曲調がハッピーで開けた世界観でも、歌ってる内容がめちゃくちゃボースティングでフレックスなリリックってことで。シンプルなトラップのビートの上でゴリゴリにラップするのではなく、そのギャップが印象的でした。 今回の「ZOOM」も、ボースティングの要素も入ってるけど、トラック含めてコミカルな要素があって、そういうテンション感を考えたときにCHANGMOの持ってたリリックの鋭さと、どんな音楽にでもフレキシブルに乗っかっていける作家としての圧倒的スキルがぴったりだったなって、曲を聴いて改めて思います。スキルがあるから遊べるっていう共通点を持つアーティストな気もしているし。SKY-HIさん含め、知人の方を介してCHANGMOとやり取りさせていただいてる中で、僕自身もCHANGMOとインスタのDMとかでやり取りして、日本で直接会う前に連絡を取って。楽曲を一緒にやるにあたって、友達としても仲良くなりたいってヴァイブスを向こうも強く持っていてくれていたのは、同じアーティストとしてもめちゃくちゃ嬉しかったですし、変に身構えずに一緒に作れたことはプラスだったと思います。