もはや侮れない、中国二輪メーカーの現在「大排気量車は当たり前! 1000cc4気筒スポーツや900cc2気筒アドベンチャーも生産」
VOGE(ヴォージ)「電子制御満載、900ccの大型アドベンチャーもラインアップ」
「VOGE」(ヴォージ)は、中国の「LONCIN」(ロンシン)が2018年にヨーロッパで立ち上げた新しいブランドだ。 1983年に創業したロンシンは年間250万台を生産する巨大企業だが、ヴォージだけでなく、小排気量バイクとスクーターの「lexmoto」(レックスモト)、電動スクーターの「YADEA」(ヤデア)をグローバルブランドとして立ち上げている。 なおロンシンは2012年に川崎重工と提携を発表したが、合意に至らず協議を終えている。しかし2005年にはBMWと提携し、C400シリーズやFシリーズのエンジンをロンシンと共同開発し、生産はロンシンが行った実績がある。そして2019年にMVアグスタとも提携を発表している。 そんな経歴のあるロンシンだが、当記事ではヴォージが展開するモデルを紹介していこう。 ■ロードスポーツのBRIVIDO(ブリビド)シリーズは250ccと500ccを展開 「BRIVIDO 250RR」(ブリビド250RR)は、248cc水冷単気筒エンジンを搭載するフルカウルスポーツで、最高出力29ps/9500rpm、最高速129km/h。車重は137kgだ。同シリーズの「BRIVIDO 525RR」(ブリビド525RR)は、494cc水冷並列2気筒エンジンを搭載するミドルスポーツ。最高出力47ps/8500rpm、最高速191km/h。車重は172kg。 スモールストリートファイター「BRIVIDO 125R」(ブリビド125R)は、15psを発生する124cc水冷単気筒エンジンを搭載。車重129kg、最高速110km/h。 「525CU」はブリビド525RRと同じエンジンを搭載するボバーで、ホイール径は前後16インチ。車重は178kgで、最高速は160km/h。 ■アドベンチャーツアラーVALICO(ヴァリコ)シリーズは同社最大の900ccエンジン搭載車もある アドベンチャーツアラー「VALICO 525DSX」(ヴァリコ525DSX)も同系エンジンを搭載するが、最高出力はなぜか1ps高い48ps。車重は194kgとなって最高速は160km/h。ホイール径はフロント19インチ、リヤ17インチだ。 VALICO 300 RALLY(ヴァリコ300ラリー)は292cc水冷単気筒エンジン搭載で、最高出力29ps、最高速125km/h。車重は150kg。フロント21インチ、リヤ18インチでオフロード性能を重視したモデルと思われる。 そしてヴォージ最大排気量となる895cc水冷並列2気筒エンジンを搭載するのがアドベンチャーツアラー「VALICO 900DSX」(ヴァリコ900DSX)だ。最高出力94ps、最高速は200km/h。車重は215kgで、フロント21インチ、リヤ17インチという車体構成だ。 ■ネオクラシック系ネイキッドのTROFEO(トロフェオ) 「TROFEO 350 AC」(トロフェオ350AC)は322cc水冷単気筒エンジンを搭載するネオクラシック系のネイキッド。最高出力41ps、最高速158km/h、車重156kgだ。 レポート&写真●山下 剛 編集●上野茂岐