「無限邂逅メガロマリア ギリードゥ」レビュー
コトブキヤより展開されている「可動と演技性の追求」をテーマに圧倒的な可動範囲と高い表現・演技力を兼ね備えたプラモデル「無限邂逅メガロマリア」シリーズに新たなアナザー(キャラクター)「ギリードゥ」が12月に発売された。 【画像】ギリードゥ 「ギリードゥ」は「メフィスト」に続く、男性型アナザー第2弾。特徴は全身を覆う牧師を思わせるロングコート型のアーマー「エクスアーマー ブラックコート」に身の丈ほどある巨大な十字架型の武器「グレイヴアームズ2」を備え、重厚感とミステリアスな雰囲気を漂わせる外見となっている。 これまでに展開されてきた「無限邂逅メガロマリア」シリーズとは、また異なった印象とアプローチに期待感が高まるアイテムとなっている。 今回は「ギリードゥ」の組み立て工程からポージングまでその魅力を紹介していく。 ■ パッケージ&ランナー確認 パッケージには武器を手にし、標的を待ち構えるような佇まいの「ギリードゥ」が描かれ、強者の余裕や威厳を感じさせるイラストとなっている。 パッケージ裏にはポージング例とともにコトブキヤが展開する「創彩少女庭園」や「フレームアームズ・ガール」、「ヘキサギア」、「アルカナディア」のキャラクターとのサイズ比較も掲載されている。 特に全身を覆う「エクスアーマー ブラックコート」や「グレイヴアームズ2」の多彩な可動・展開も例も確認でき、「無限邂逅メガロマリア」シリーズならではの可動、演技性にも期待が高まる。 続いて、ランナーを確認していこう。ランナーは全20枚と各種ハンドパーツを収録したランナー2つ、取扱説明書が封入されている。 本キットでは大きく男性型アナザーの素体と「エクスアーマー ブラックコート」、「グレイヴアームズ2」が収録されており、作りごたえのあるボリュームとなっている。 成型色には素体部分を中心とした「ダークグレー」、「グレー」、「ライトグレー」、「ターコイズ(半透明)」や「エクスアーマー ブラックコート」の「ブラック」、「グレイヴアームズ2」などの「ホワイト」、「ガンメタリック」、「クリアーイエロー」の全8色となっている。 取扱説明書には組み立て工程やカラーガイドのほか、「無限邂逅メガロマリア」の特徴であるミキシングプラン「リビルド」の解説も掲載されている。 中身を確認したところで、次は組み立て工程を紹介していく。 ■ マッシブな素体を覆う重厚なアーマーと組み立てるたびに驚くギミックの数々 「ギリードゥ」の組み立ては、素体とアーマー、武器で構成されている。 はじめに素体に関しては以前紹介した「メフィスト」と同様の規格となっている。カラーリングはグレーを基調とした落ち着いたものとなっている。 マッシブな体形やシュッとした細面の顔つき、手足の筋肉質な造形表現や全高約180mmの巨躯は存在感を醸し出す。可動についても、肩回りや股関節など細かいパーツ分けによって、人間の滑らかな肩や足の動きを再現できる機構が緻密に盛り込まれている。 リストジョイントはシンプルな一軸のものと「無限邂逅メガロマリア」の特徴である三連リストジョイントの2種類が収録され、ランナーから切り離して合わせることで一括で組み立てることができる。手首パーツは左右7セットとなっている。 ここまで組み立てたパーツを組み合わせることで「ギリードゥ」の素体が完成。グレーを基調としつつも、ライトグレー、ダークグレーなども使用され、立体感ある彩色で、ターコイズの差し色によって全体的に落ち着いた色合いとなっている。 また、頭部は「メフィスト」の素体と比較すると、マスク部分や目元はよりシンプルで四角いラインとなっており、どこか冷徹な印象の造形となっている。 ここまでは「メフィスト」との共通項が多く、色の変更点がポイントとなるだろう。そして、ここから「エクスアーマー ブラックコート」を組み立て、纏わせることで一気に個性が引き立つ。 頭部アーマーはフードのようなデザインで、目元にはクリアーイエローのバイザーが備わっている。 次は胸部アーマーは黒のパーツに十字のホワイト、内部にクリアーイエローをはめ込んで組み立て。曲線のある胸部に合わせた十字のパーツ造形はもちろん、スリット部分のクリアーイエローで厚みやディテールもしっかり表現されている。 そして、下半身を覆うロングコートのような腰部アーマーはサイドは薄く目でコートらしさを演出しつつ、中間部で可動ジョイントで繋げることで幅広い造形となる。 正面は六角形型の造形で十字架モチーフと存在感ある造形となっている。そして、これらをベルトのように繋ぐパーツによって前面、サイドの完成。ベルト状のパーツにも横軸などが設けられ、しっかりと可動する。 そして、別パーツとして背面部も組み立てて腰部アーマーが完成する。 肩部アーマーは大きく肩を覆う造形となっている。こちらはホワイトのパーツを基部にブラックのパーツをはめ込むことで、十字模様が表現されている。また、背面部分は軸可動を備えている。 肩への接続ジョイントも2重関節構造のため、フレキシブルに動かすことができる。 そして、後ろのポニーテールは軸可動を備えたモナカ構造となっている。毛先の流れやボリュームなど繊細に造形されている。 次に巨大な武装「グレイヴアームズ2」を組み立てていく。 まずはハンドガン2丁を組み立て。構造はモナカ構造ながら、武骨でガンメタリックの重厚感が魅力的な造形となっている。 次に「グレイヴアームズ2」本体を組み立てる。十字架の中央部を走る砲身を鞘となるホワイトパーツを重ね、サイドをクリアーイエローを被せていく。左右に伸びるパーツは軸可動を備えつつ、ハンドガンを接続してマウントすることができる。 最後に「グレイヴアームズ2」を支える背部ジョイントを組み立てる。多関節構造で大きく展開、横軸によって角度調整も可能となっている。 アーマー、武器の組み立てが完了したところで、いよいよ素体に装着し「ギリードゥ」へ。シンプルな素体からアーマーを装着していくほどに、「メフィストと同じ素体」とは思えないほど変化していくのが非常に面白い。 重装備のアナザーとして個性が開花し、こんなにも違うのかという驚きとカスタム欲を引き立てられる。 組み立て工程を見てきたところで、次のページではアクションやギミックを詳しく見ていこう。 (C) KOTOBUKIYA ※画像は試作品です。実際の商品とは多少異なる場合がございます。
HOBBY Watch,吉田航平