春Vの松山商、夏甲子園「復活」はお預けも、来年も「盟主」としての活躍に期待【2024愛媛県の高校野球】
2024年も、残りあとわずかとなった。今年の高校野球界を各都道府県別に振り返り、1年間の球児の熱い戦いを思い出してみたい。 2024年愛媛県大会の結果一覧 愛媛県では、春に優勝を遂げた松山商の「復活」への期待が高まった。夏甲子園5度の優勝経験のある名門は、2001年夏を最後に甲子園から遠ざかっている。昨年秋、28年ぶりに愛媛県を制してセンバツ出場への期待が高まったが、四国大会で初戦敗退。夏こそは、の期待の声に奮起して春を制していた。 最速140キロ超の右腕・林 颯太投手(3年)を武器に、23年ぶりの夏甲子園復活への期待が高まる中、夏の予選がスタートしたが、準々決勝で松山中央に前に敗戦。8回1点差を追いつく粘りを見せたが、延長10回タイブレークの末に2対5で敗れ、甲子園の道が途絶えた。 秋も県で準優勝して四国大会に出場したが、またも初戦敗退。甲子園への「復活」は簡単ではないが、着実に1歩ずつ近づいているようにもみえる。 夏は「新星」が頂点をつかんだ。身長190センチの、最速146キロ右腕・有馬 恵叶投手(3年)を中心とした聖カタリナが、宇和島東、済美を破って決勝に進むと、最後は西条を1点差で振り切って優勝。初めて夏の甲子園出場を果たした。初の聖地では初戦で岡山学芸館(岡山)に0対1で惜敗。それでも、先発8回途中4安打1失点(自責0)の好投を見せた有馬が、ドラフト会議で中日から6位指名を受け、新たなステージに挑戦する。 秋は新田が愛媛を制した。済美、今治西に勝利するなど勝ち上がった決勝では、松山商を下した。来年も愛媛では「復活」をかける松山商を「主人公」としたドラマが繰り広げられそうだ。