【夏場所】琴桜 宇良の連勝止めた!1差追走「余計なことはしないように、集中していった」
大相撲夏場所7日目(18日、東京・両国国技館)、大関琴桜(26=佐渡ヶ嶽)が唯一勝ちっ放しだった幕内宇良(31=木瀬)を押し倒して5勝目(2敗)。1敗で5人が並ぶ中、首位と1差とした琴桜は「慌てずに落ち着いて取れた。余計なことはしないように、集中していったので」と納得の表情を浮かべた。 2015年九州場所の前相撲で「琴鎌谷」としてデビュー。19年名古屋場所で新十両に昇進したタイミングで、父で師匠の佐渡ヶ嶽親方(元関脇琴ノ若)から「琴ノ若」を引き継いだ。今場所から、かねて希望していた元横綱で祖父のしこ名を襲名している。 だが、初日の朝稽古では「特に、名前が変わるだけなので。言葉の表現が難しいけど、十両(昇進)の時の方が緊張感があって嫌だった。幕下から上がるのと、すでに関取なのはまた違うし(当時は)独特な緊張感があった」。過去を振り返りつつ、本場所に向けた集中力を見せていた。 前日の6日目は、1敗の新小結大の里(23=二所ノ関)に敗れたが、連敗は回避。三役以上が9人中、5人も休場する〝緊急事態〟でも本人は至って冷静だ。琴桜は「人は人なので関係ない。自分のやるべきことをやって、明日の相撲につなげていく。しっかり目の前の一番に集中してやるだけです」。悲願の初優勝に向けて、1つずつ白星を積み重ねていく。
加田晃啓