2024年版 ドライバーを虜にする高性能SUV 10選 走りも実用性もスキなし
8. BMW X3 Mコンペティション & X4 Mコンペティション
長所: 驚くほど高いグリップレベル、鋭いコーナリングバランス。 短所:硬めの乗り心地。 BMWが比較的コンパクトな高性能SUVを作るようになったのは、つい最近のことだ。X5 MやX6 Mは以前からあったが、これより小型のモデルが登場したのはX3 MとX4 Mが初めて。 それも、妙に真面目で保守的なクルマである。エアサスペンションではなくスチールコイルサスペンションを採用し、単なるスポーティSUVにとどまらず、M3やM4のSUV版とでも言うような攻めたアイデンティティを確立しようとしている。硬めの乗り心地とシャープに回る6気筒エンジンを持ち、多くの人が諦めているスポーツ性を取り戻そうと必死になっているように見える。 X3 MとX4 Mは、アクスルやシャシーチューニングが共通で、M5譲りの四輪駆動システムを採用しており、驚くほど高いグリップレベルと俊敏なコーナリングバランスを誇る。とはいえ、同クラスで最もハンドリングに優れているというわけではないし、ダイナミクスの才能も決して幅広いわけではない。
9. マセラティ・グレカーレ・トロフェオ
長所:軽快な速さ、ラグジュアリーなインテリア、スムーズな乗り心地。 短所:エンジンのチューニングは完璧ではない。 マセラティは、かつての誇り高きイタリアンブランドとしての威厳を取り戻しつつある。スーパーカーのMC20はその象徴的存在であるが、グラントゥーリズモも復活し、EVも設定されている。しかし、少なくとも販売面で最も重要な新型車は、ポルシェ・マカンを彷彿とさせるミドルサイズSUV、グレカールであろう。 最上位のトロフェオ仕様には、ツッフェンハウゼンのSUVを追撃できる素質があることは確かだ。MC20と同じ3.0L V6ツインターボ「ネットゥーノ」が搭載され、最高出力530ps、0-100km/h加速はわずか3.8秒とされている。スポーツモードやコルサモードでは、エグゾーストノートも高まる。ベストなチューニングというわけではないが、軽快に走らせることができる。 サスペンションも強化されており、鋭さやコントロール性はマカンほどではないもの、そのポテンシャルは高い。リアバイアスの四輪駆動システムにより、コーナリングでの細かな姿勢制御も可能だ。 特筆すべきは、群を抜いて広い室内空間で、見た目にも高級感がある。ダンパーをソフトな設定にするとスムーズで洗練された走りを見せるなど、オーナーの生活にすんなりと溶け込む能力を持つ。