人生には必ず「つらい時期」がやってくる… そんなときでもメンタルを保つ思考法を、元自衛官のぱやぱやくんが直伝! 元幹部自衛官が教える人間関係のサバイバル術
どんなに順調に見える人の人生にも、必ず訪れる「つらい時期」。元自衛官ぱやぱやくんは、そんな時にこそ「時間軸を縮める」ことを勧めます。遠い未来を想像するのではなく、「3日後の自分」を思い描き、小さな幸せに目を向けることで、混乱や悲観に押しつぶされずにすむのです。どんなに厳しい状況でも、「時が解決する」と信じ、焦らず流れに身を任せる勇気をもつ方法を、著者最新作『社会という「戦場」では意識低い系が生き残る』から抜粋・再編集してお届けします。 【マンガ】社会という「戦場」で生き残るには…元自衛官が教えるサバイバル術はこちら! * * * 人生では、誰にでも、必ず辛い時期がやってきます。 その代表的な例としては、「仕事が全く上手くいかない」とか「人間関係で大きなトラブルを抱えている」「周りから誤解されている」などを挙げることができます。 このような時期には「自分の人生は一生このままかもしれない……」と考えてしまいます。そして、「このままだと、生きていける気がしない」と考えこんでしまいます。 こうなると、自分でも何が問題なのかがイマイチはっきりしないので、周りにいてくれる人に当たり散らしてしまったり、関係性を自ら断ち切るようなことを言ってしまったりします。 そして、混乱した思考は、未来と過去を行ったり来たりしてしまい、その挙句に「もうダメだ……」とついつい悲観的な考えに陥ってしまいます。 こういうときに使えるのは、未来や過去について考えるのをやめてみることです。 これを私は「時間軸を縮める」と表現しています。 たとえば、あなたがすごくつらい状況に置かれていると考えてみてください。 そんなときに、2年後の自分の姿を想像することはできるでしょうか。これはなかなか難しいと思います。 では期間を区切ってみましょう。たとえば、「3日後をイメージしてみてください」と言われたら、さっきよりは少し楽になったように感じませんか。
2年後のことを想像するのは難しいですが、3日後、自分がどんな服を着て、どんなご飯を食べるのかは、意外とイメージを持つことができるのです。 なので、そういうときは、あえてあんまり先のことを考えないようにしてみましょう。 そして「帰り道にアイスを買ってみる」とか「今日の晩ごはんは鍋にする」といった、比較的すぐ訪れる小さな幸せを見つけてみましょう。 また、嫌なことがあったときには、ジタバタしないことも重要です。 嫌なことがあったら、それに対して、どうしてもリアクションをしたくなります。 たとえば、少しでも状況を改善するために策をめぐらせてみたり、あるいは友達に愚痴を聞いてもらったりなどと、自分でできる限りのあがきをしたくなってしまいます。 しかし、気持ちが焦っているときには、あまりいい案が生まれないのも事実です。 それよりも少し落ち着いて、「時が解決する」と考えて、流れに身を任せてみるのもいいでしょう。 たとえ、失敗をしたところで、心の苛立ちや、失われた名誉も、1年もすれば元通りになります。そして、いつの間にか「なんで自分は悩んでいたんだろうか」と思える日はやってくるのでしょう。 だって、よく思い出してみてください。 今までの人生を振り返ってみて「あのときはもうおしまいと思ったけど、意外と大したことなかったな」ということは、たくさんあるのではないでしょうか。 だから、変に悲観しすぎるのではなく、時が解決すると考えて、状況が変化するのを待ってみてもいいでしょう。 (ぱやぱやくん) ぱやぱやくん/防衛大学校卒の元陸上自衛官。退職後は会社員を経て、現在はエッセイストとして活躍中。名前の由来は、自衛隊時代に教官からよく言われた「お前らはいつもぱやぱやして!」という叱咤激励に由来する。著書に『飯は食えるときに食っておく 寝れるときは寝る』(育鵬社)、『陸上自衛隊ますらお日記』『今日も小原台で叫んでいます 残されたジャングル、防衛大学校』(以上、KADOKAWA)など。
ぱやぱやくん