【いつもと違うパプリカの食べ方】バスク地方の伝統料理にフランス産ナチュラルワインを合わせて
季節の野菜が持つ本来の美味しさを引き出すことを知り尽くしている料理家・平野由希子さんが、いま食べたい野菜で作る魅惑のお料理と、相性のよいお酒のペアリングを、時代のトレンドに合わせた視点で提案。今回は、目にも鮮やかなパプリカの奥深い甘みを引き立てる、赤ワインとのペアリングをお届け! 【写真】今が旬!パプリカ料理
肉厚でカラフルなパプリカ。ピーマンもパプリカも、ともにナス科トウガラシ属に分類される野菜だが、未熟果のピーマンに対して、パプリカは完熟してから収穫される。「ピーマンは苦味がおいしいのですが、パプリカは甘味。それを最大限に生かすような加熱方法をしてみましょうか。じっくり焼いたり、トマトと一緒に煮込みます。そのおいしさを味わうためには赤ワインも欠かせませんね。赤いパプリカ料理と赤ワインの組み合わせはエネルギーをもらえるような気がします」(平野さん)
ピペラド
バスク地方のパプリカとトマトの煮込み。卵を加えて柔らかいスクランブル風に仕上げ、生ハムを添える。卵なしでそのまま食べたり、鶏肉を加えたりとアレンジは自在。ピペラドとはバスク語で唐辛子の意味。パプリカと唐辛子で深みのある味に。 <材料 2~3人分> パプリカ(赤・オレンジなど合わせて)1個分、トマト水煮缶1/2缶、玉ねぎ1/4個、にんにく1/2かけ、エスプレット(バスク風唐辛子)または赤とうがらし1本、卵2個、塩・こしょう各適量、オリーブ油大さじ1、生ハム適量 <作り方> 1 パプリカは半分の長さにし、7ミリ程度の幅に切る。玉ねぎは薄切り、にんにくは半分に切り、芽をとってつぶす。 2 鍋にオリーブ油とにんにくを入れて熱し、薄く色づいてきたら、パプリカを入れてしんなりとするまで炒める。トマト水煮、塩を加えて、ふたをして15分煮る。エスプレットを加えて、調味する(エスプレットを使わない場合には、にんにくを熱する時に赤唐辛子を加える)。 3 卵は溶きほぐして、塩、こしょうを軽くする。2に加えて弱火でかき混ぜ、とろりとしたところで火を止める。生ハムを添える。