101歳、現役で化粧品販売員を続けられる生活習慣とは。起床は決まった時間、肌のお手入れは入念に。そして365日欠かさない<朝の日課>
厚生労働省が公表した「高年齢者雇用状況等報告」によると、令和5年6月時点の70歳以上の常用労働者数は約93万人だったそう。そのようななか「人が喜ぶことが自分の幸せ。これからも生きている限り、大好きな仕事を続けていきたい」と語るのは、101歳で現役の化粧品販売員として働いている堀野智子さんです。今回は、堀野さんの著書『101歳、現役の化粧品販売員 トモコさんの一生楽しく働く教え』から一部引用、再編集してお届けします。 【円グラフ】トモコさんの規則正しい1日の生活(外出しない日) * * * * * * * ◆人との交流を絶やさない 仕事を通じていろんな人と出会うことができ、今でもその何人かと交流を持てていることが、張り合いになっているのではないかと思います。 それこそバスで顔見知りになった人とも友達になるくらいなので、人付き合いは好きですし、人間関係がもたらしてくれるものは、とても大きいと思うのです。 自分にはできなかった体験について教えてくれたり、自分では思いつかないことに気づかせてくれたり……人と交わること自体が、人生を豊かにしてくれると思うのです。 たまには相手の人の愚痴を聞いたり、私もあまり他の人には打ち明けられないようなことを聞いてもらったりしたこともあります。 人と人は支え合って生きているのですから、日々のご縁を大切にしたいと思うのです。
◆感謝され、感謝する 支え合うといえば、私の13歳下の妹が関東に住んでいるのですが、しょっちゅういろんなものを送ってくれます。 高齢になった私が負担なく栄養をとれるよう、温めるだけで食べられるレトルト食品やお菓子などが多いですが、本当に頻繁に送ってくれるので「こんなにしてくれなくていいんだよ」と言ったことがありました。 すると妹は、「だって私は9歳でお母さんを亡くして、その後、ねえちゃんに育てられたんだよ。ねえちゃんは私のお母さんも同然だから、これくらいして当然でしょ」と言ってくれたのです。 そんなふうに言ってもらえたことが心からうれしく、「あぁ、妹と私はお互いに支え合ってきたんだな」という思いを新たにしました。 子どもたちにも支えられていると感じることがよくあります。超高齢になった私を気遣って、孫たちを連れてよく訪ねてくれるんです。 会ったからといって、たいした話をするわけではありません。若い人には、他にやりたいことがたくさんあるはずなのに、わざわざ私のために時間を割いて来てくれることを、心からうれしく思います。 私は「子どもが年老いた親を訪ねるのは当然」とは思っていません。ありがたいことだといつも感謝しています。気恥ずかしいので、口には出しませんけどね。 高齢になると、若いころと違って、出歩いていろんな人と知り合うことはできなくなります。それと反比例するように、人と人との絆が貴重なものになっていくように感じます。 感謝の気持ちを忘れなければ、いくつになっても大切な人とのご縁は続いていくものなのではないでしょうか。
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