ついに樹齢7000年の縄文杉に出会う! 屋久島・縄文杉を見に行く過酷だった10時間トレッキング【後編】
長大な歴史を有する屋久杉で知られる屋久島。早朝5時半から始まった10時間にも及ぶ縄文杉への登山も、後半戦に差し掛かろうとしています。中編では、さまざまな種類の屋久杉を立て続けに見た頃には、疲れもかなり出ていました。腹ごしらえも終わり、ようやく縄文杉が目の前へと迫ります。 【写真】想像とは違ったけど「もののけ姫」の世界を堪能したトレッキングを見る(全8枚)
ふと顔を上げるとそこには……
午前10時頃。周りにはどんどん人が増え、いよいよ目的地が近づいていることがわかります。足元を気にしながら歩いていましたが、ふと顔を上げると遠くにもう縄文杉が見えます。一歩近づくごとに、大木がさらに大きくなっていくのがわかります。 それまで舗装されていない、木の根っこが剥き出しの道を歩いてきましたが、縄文杉が近づくと木組の階段が現れ、歩きやすくなりました。階段を登ると、そこはウッドデッキになっており、より近くで縄文杉を見ることができます。 階段を登り切ると、目の前に堂々とした佇まいの縄文杉があります。まわりもたくさんの木が取り囲んでいましたが、縄文杉はひときわ存在感を放っており、どれが縄文杉か説明されなくても検討がつくほどでした。 友人たちと3人でそれを眺め、「おー」と声を漏らしたあと、しばらく黙りました。 「正直なことを、言ってもいいかな」 友人が口を開きました。 「樹齢が1000年を越した屋久杉を序盤で見たあたりから、もうあんまり驚かなくなってきてる」 筆者も大体同じ感想でした。トレッキングが始まったばかりの時に、道中の屋久杉を指差して、ガイドさんに「あれももう樹齢1000年を越してますね」と言われ、そんなものがそこらにほいほい生えているのか、と思いました。今更樹齢が2000年だと言われても、もう驚きません。 そもそも、縄文杉の推定樹齢は2000~7000年などといわれており、範囲が広すぎるしもう少し特定してくれと思っていました。どちらにせよ今生きている人間の誰も生まれていない時代からいる時点で、どれだけ昔といわれてもその凄さを想像しようがありません。 「とりあえずセルフィーだね」と言って、筆者たちは約7000歳の木と写真を撮ったのでした。