巨人の新エース・山﨑伊織。野手でも非凡だった高校時代、投手開花は大学3年
トミー・ジョン手術からの復活
しかしそんな山﨑をアクシデントが襲う。 3年秋のリーグ戦後に出場した横浜市長杯で肘を痛め、続く明治神宮大会では登板することができなかったのだ。 最終学年での復帰にも期待がかかったが、結局4年の6月にはトミー・ジョン手術を受けることを決断。山﨑の大学野球はそこで終了となった。 ただそんな状態でも2020年のドラフトでは巨人が2位で指名していることからもわかるように、持っているポテンシャルの高さはこの年のドラフト候補のなかでもトップクラスであったことは間違いない。 プロでも1年目はリハビリに費やしたが、現在の姿を見ると思い切って高い順位で指名した巨人の決断も見事だったと言えるだろう。 現在は高校生や大学生でもトミー・ジョン手術を受けるケースが増えているが、そんな選手にとっても山﨑の活躍は大きな励みとなっているはずだ。 今後も巨人だけでなく、セ・リーグ、プロ野球界全体を牽引するような投手へとさらに飛躍してくれることを期待したい。
TEXT=西尾典文