日産自動車、低CO2アルミを全面導入。30年までに全車種・部品置き換え
日産自動車は17日、2030年までにすべての車両で、アルミ部品の全量を低炭素アルミに切り替えると発表した。すでに一部車両のアルミパネル材で実施していた取り組みを拡充するもので、ホイールやサスペンション部品、ハーネスなどを順次低CO2アルミに置き換える。切り替えの総量は公表していないが、車両重量の10%を占めるアルミのすべてを低CO2アルミに置き換えることで、カーボンニュートラルの実現を目指す。 日産自動車は今年度から、新型車と現行車を含めたすべての車両で、グリーンアルミ・リサイクルアルミを使用する低CO2アルミ製部品の採用を進める。 グリーンアルミは、水力など非化石由来の電力で製錬されたもので、製錬時のCO2排出量を約50%削減できる。スクラップ由来のリサイクルアルミも約95%の削減効果が出る。 低CO2アルミの取組ではこれまで神戸製鋼所とUACJから日本で生産する車両のパネルに低CO2アルミ板材を調達してきた。今回この取り組みをさらに加速させるため、日本だけでなくグローバルで、加工済みの部品を含めたすべてのアルミ部品に低CO2アルミを採用することを決めた(少量のアルミを使用している部品は対象外)。 新型車は27年度以降に生産を開始する全車で、現行車も今年度から日本、米国、欧州でホイール、サスペンション部品、アクスル部品、ハーネスなどの調達を順次開始する。24年度末時点で、同地域において調達するアルミ部品の約20%を低CO2アルミに置き換える考え。