『九十歳。何がめでたい』 草笛光子主演、老若男女が共感できる人生応援コメディ
【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第1191回】 シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。 【写真全16枚】まるで魂が乗り移ったかのように実在の人気作家を演じる草笛光子 ほか 今回は、現在公開中の映画『九十歳。何がめでたい』『ブルー きみは大丈夫』をご紹介します。
『九十歳。何がめでたい』草笛光子、90歳にして映画単独主演!
2023年11月5日、満100歳の誕生日を迎えた作家・佐藤愛子。彼女の歯に衣着せぬ物言いが評判を呼び、世代を超えて多くの人に愛されたベストセラーエッセイが、ついに実写映画化されました。 断筆宣言をした90歳の作家と、時代遅れな中年編集者。2人の出会いが、新たな人生の扉を開く。笑えて共感できる痛快エンターテイメントが誕生しました。
『九十歳。何がめでたい』のあらすじ
断筆を宣言した90歳の作家、佐藤愛子。同居している娘、孫娘との悠々自適な生活を夢見ていたものの、いざ活動を辞めてみると、どこか空虚さを感じる。そんな鬱々とした日々を過ごしていた。 ある日、大手出版社に勤める中年編集者・吉川真也が、愛子の元へとやって来る。彼は愛子に、エッセイの連載を依頼。頑なに断る愛子だったが、吉川の粘り腰に折れて、引き受けることに。 「日常生活の中で思うことを書けば良い」と吉川からアドバイスを受けて、生きづらい世の中への愚痴や疑問を書き綴る愛子。 やがて“90歳の本音”は大反響となり、愛子の人生は大きく変化していく…….
『九十歳。何がめでたい』のみどころ
主人公の佐藤愛子役は、2023年10月に90歳となった草笛光子。意外にも、本作が映画単独初主演。草笛光子か佐藤愛子か。はたまた、佐藤愛子か草笛光子か。チャーミングにパワフルに、まるで魂が乗り移ったかのように実在の人気作家を演じています。 そして愛子とタッグを組む編集者・吉川真也役は、唐沢寿明。仕事にもプライベートにも行き詰まり感を持つ中年男性を表情豊かに体現し、新境地を開拓。 愛子と吉川による小気味良い丁々発止は必見です。 共演には真矢ミキ、 藤間爽子、木村多江、中島瑠菜、片岡千之助、オダギリジョー、清水ミチコなど、バラエティ豊かな面々が集結。強烈な個性を放つキャラクターが次々と登場する本作。俳優陣の熱演も見逃せません。