登山に夢中で結婚せずにいた47歳エリート社員が15歳年下妻に抱いた「疑惑」
これまで登山を嫌がる女性ばかりだった
趣味の登山に関しても、妻は寛大だったといいます。 「僕は、月に2回はどこかの山に登っている。夏休みや冬休みは、10日間ほど山で過ごすこともありますし、今後は海外の山にも挑戦したい。彼女にそう話すと“それは素敵なことだね”と嬉しそうに言ってくれたんです。そんな女性は今までいませんでした。実はこれまでも女性から付き合いたいとか結婚したいと言われたことはあったのですが、みなから『結婚したら登山は少し控えてほしい』と言われてきたんです。だから深く付き合う前に離れていて」 考え方が一致した真太郎さんと妻は、出会って半年で結婚。慎重な真太郎さんは、生殖能力の検査を受けて、男性機能に問題がないことを確認。その後、妻にも妊娠の可能性の有無、性感染症などを調べる婦人科の検診であるブライダルチェックを受けさせます。 「まあ、ああいう仕事をしていることもあり、妻は性感染症の陽性でした。それは想定していたので、投薬治療が終わるのを待って、初めて関係を持ったのです」 真太郎さんは結婚後、社内で出世し大規模なプロジェクトを任されるようになりました。北陸や東北への長期の出張が続いたそうです。それでも土日は登山という生活を続けていました。 「妻の排卵日には、必ず家にいるようにしていました。妻もそれをわかっており、僕が帰る日は準備して待っていてくれていたんです」
自宅に「男の残り香」が…
ところが1週間ほど前、出張先から東京の本社に戻る用事があり、昼14時に家に立ち寄ったそうです。妻は買い物に行ったのか、不在でした。寝室に入ると、においが違う。ダブルベッドの自分が使う枕に男の体臭というか、香水のような残り香があったそうです。 「ゴミ箱を見ても、何も入っていない。ただ、バスルームの床は濡れている。妻は夜寝る前に風呂に入るのに。妻の帰りを待とうと思いましたが、17時から会議だったので、待ち続けることはできない。妻に送ったLINEは未読スルーで、電話しても電波が届かないところにいる。会議が終わり、赴任先に戻らず、家で待っていると、妻が酔っ払って帰ってきた」 怒りの形相で待ち受ける真太郎さんに妻は驚きつつも、「好きなものを買いたいし、寂しいから元の店で働いている」と言ったそうです。 「僕の家は持ち家だし、妻には月15万円の生活費を渡している。全額まるまるお小遣いですよ。足りないわけがないんです。さらに男について問いただすと、あなたの勘違いだと言う。枕のにおいを嗅ぐと、男の体臭は消えていた。でも、どうにも信じられない。あれは確かに男の匂いだった」 真太郎さんは、妻に浮気を認めさせて、もしいるなら相手と別れてほしい。それは自分の子供を産んでほしいからだと言います。真太郎さんは「浮気などどうでもいい。それもまた、試練の一つだ。それに一度決めたことは、結果を出すまで諦めない」と言います。 本当に妻を愛していたら、浮気に対して冷静ではいられないのではないかと感じましたが、ひとまず、調査に入ることにしました。 ◇登山という趣味があり、準備も入念にして安全に登っていることは素晴らしいことだが、もともと多忙な中、週末は必ず登山となると、新婚夫婦には少し寂しいかもしれない。それに、真太郎さんの「ミッション」のような愛し方も、少し引っかかる。しかしそうではあっても”残り香”は……。そして、果たして理解のある美しき妻は浮気をしているのだろうか。 調査の結果は後編「夫の登山中に…47歳エリートが15歳年下妻の「日替わり浮気」を知って決断したこと」にて詳しくお伝えする。
山村 佳子(探偵事務所代表)