どうしてクリスマスローズというの? いまさら聞けないクリスマスローズQ&A
クリスマスローズはキンポウゲ科の多年草。ヨーロッパを中心に中国まで約20種の原種が分布します。原種の交雑種も多く、それらを選抜交配したりして多彩な園芸品種が誕生しています。『趣味の園芸』2024年2月号の「クリスマスローズLOVEポイント7」で、クリスマスローズの7つの魅力を紹介してくれた園芸家の松村みよ子さんに、素朴なギモンについて教えていただきました。 みんなのクリスマスローズの写真
どうしてクリスマスローズというの?
クリスマスローズの学名はヘレボルス。なかでもシングル咲き一重の白バラに似たヘレボルス・ニゲルという原種がクリスマスのころに開花するので、クリスマスローズという英名がつきました。日本ではヘレボルス属全体をクリスマスローズと呼びますが、開花の最盛期は1月から5月ごろになります。
初心者にも育てやすい花ですか?
寒さに強い常緑性の多年草で、寒風が当たらなければマイナス20℃(園芸品種はマイナス10℃)くらいまで戸外で育てられます。病害虫もあまりないので、初心者にも育てやすい花といえます。
こんなに人気がある理由は?
冬の貴婦人と呼ばれ、寒い時期に美しく咲きだすと胸が高鳴ります。品種改良によって新しい花が次々に誕生して人気の植物になりました。花形や花色などの見どころが多いため、育てているうちに特別な花という思い入れが強くなる人も多いようです。
なぜ下向きに咲くのでしょう?
雨や雪から花粉や雌しべを守り、受粉を助けるハチが好む花の形で、花後に花粉が花弁に落ちてカビが生えるのを防ぐなどの理由があげられています。研究は現在も進行中の分野です。
松村みよ子(まつむら・みよこ) 園芸家 東京都農林総合研究センター「花と植物バイオテクノロジー研究室」やドイツのナーセリーにて研修。家業のクリスマスローズ生産に従事。世界の自生地を巡って研鑽を重ね、選抜交配を手がけるように。2009年よりカラーリーフの育種、生産に本格的に取り組む。2020年に独立。 ●『趣味の園芸』2024年2月号 「好きにならずにいられない!クリスマスローズLOVEポイント7」より