「長崎県佐世保市で大地震」想定、九州市長会8市の職員が実動訓練…リエゾンや救援物資を運ぶ手順を確認
九州・沖縄の市長でつくる九州市長会の防災部会(部会長=高島宗一郎・福岡市長)を構成する8市の職員が13日、長崎県佐世保市で大地震が発生したとの想定で、応援職員を派遣したり、救援物資を運んだりする実動訓練を行った。相互協力協定を結ぶ陸上自衛隊の協力を得て、実際にトラックなどで応援自治体から被災地に派遣するリエゾン(情報連絡員)や救援物資を運ぶ手順を確認した。(池園昌隆) 【写真】体育館で避難者向けのパーティションを組み立てる各市の職員たち(長崎県佐世保市で)
九州市長会は2022年度、陸自西部方面隊と災害発生時に相互に協力する協定を締結。今回の訓練では、佐世保市で震度6強の地震が発生した翌日に想定される動きを確認する目的で、福岡、北九州、久留米、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎の8市から職員計約30人が参加した。
職員たちは午前、佐賀県吉野ヶ里町の陸自目達原駐屯地に集合。水やレトルト米など支援物資をトラックに詰め込み、初期に派遣されるリエゾン役などを想定した職員がヘリコプターに乗って佐世保市に向かった。午後には避難所が開設される同市の市体育文化館で、避難者用のパーティションや簡易ベッドを組み立てるなどした。
同市防災危機管理局の川中哲也次長は、「災害発生時は職員自身も被災するため、物資の受け入れや避難所設営に十分対応できるかどうか分からない。普段から支援を受ける場合の動きを確認し、検証することが大切だ」と話した。