日本人3分の1は「年金受給者」 借金2000万背負わされながら生き抜いてきた77歳女性「無かったら無いなり」幸せな年金生活
■年内最後の年金支給日を密着取材
麻雀の翌日、12月13日。年内最後の年金支給日だ。 関西テレビ 秦令欧奈アナウンサー:きょうは年金で生活する宮川さんに密着していこうと思います。 宮川さん:郵便局が近いから、(年金を)下ろしに行くんですよ。 宮川さんが、うれしそうに郵便局から出てきた。 宮川さん:(2カ月分)13万全部下ろしてきました。支払いとか、家賃払わなあかんし。 関西テレビ 秦令欧奈アナウンサー:毎回全部下ろすんですか? 宮川さん:使わなかったら1万円貯金。1万円しかできないけどね。でもすぐ下ろしちゃうよ。 そんな宮川さん、毎月の支出の内訳は、家賃・光熱費・食費がほとんどを占め、余った分は貯金に回しているという。 関西テレビ 秦令欧奈アナウンサー:年金の支給日って、どういった気持ちですか? 宮川さん:ワクワクしますよ、少ないけど。でも楽しいですよ。みんなでご飯食べに行くとか。きのうは麻雀やってきたし。きょうは6時からみんなで集まって、誕生日会。 誕生日会までの時間、宮川さんのお宅について行かせてもらった。ご自宅に向かう前にお昼ごはんの買い出し。知り合いが営むお店でお好み焼きを2枚購入した。 宮川さん:豚とイカと1枚ずつ。 年金支給日当日だからといって豪遊はせず、堅実にお金を使う宮川さん。一人暮らしをしている市営住宅にお邪魔します。 関西テレビ 秦令欧奈アナウンサー:実家に来たという感じがします。家賃はどれぐらいですか? 宮川さん:3万円でおつりがくる。安いでしょ。
■波乱万丈の人生を歩んできた女性
大阪で年金暮らしをしている77歳の宮川さん。少ない年金で厳しい生活を送りながらも、楽しく毎日を過ごしている。そんな宮川さん、実はこれまで波乱万丈な人生を歩んできた。 20 歳のときに北海道で結婚。3人の子宝に恵まれたが27歳で離婚。その5年後、子どもを連れ、大阪に移り住んだ。 20年以上もの間、スナックを切り盛りしていたが、常連客にだまされ、2000万円もの借金を背負うことに。50代半ばで店を閉めることとなった。それでもパートを3つ掛け持ちし、努力の結果、2000万円もの借金を5年で返済したのだ。 宮川さん:みんな『あんなに苦労していたのに、そんなにニコニコできんの?』って。周りから見たら全然そういうふう(苦労しているよう)に見えないんやって。 数々の苦難を乗り越えたからこそ、日常のささいな出来事にも幸せを感じられるのだそうだ。