重慶で猛暑、涼を求める市民たち
【東方新報】中国・重慶市(Chongqing)は22日、今年初の高温赤色警報を発表し、多くの地域で最高気温が40度を超えた。江津区と北碚区の気象観測所では最高気温が40.2度に達した。 重慶は、中国の「火炉(ストーブ)」とも称され、夏の暑さで有名な都市である。この日、観音橋商業圏では日傘が行き交う人びとの必需品となった。通りを歩く観光客の中には、「フェイスキニ」をつけ、小型扇風機を持ち、腕には日焼け防止のアームカバーをつけるなど、全身を装備して涼を求める人も見られた。 観音橋商業圏で清掃を担当する劉国儒(Liu Guoru)さんは、忙しく地面のゴミをゴミ箱に捨てていた。彼女は記者に、「今日は特に暑く、正午近くには気温が40度近くに達した。昼間は観光客が前日より少なく、夜に出かけて夜の重慶を楽しむ人が多い」と話した。 「天気が暑すぎて、今日は一件の仕事しか受けていない」と、観音橋の陰で竹竿を持って座って涼んでいた60歳の胡遠華(Hu Yuanhua)さんは言った。彼の肌は日焼けして黒く、シャツには汗の染みができていた。最近は暑すぎて仕事が少なくなっているが、涼しくなれば収入が増えると述べた。 連日の猛暑で、重慶の防空壕は通気性が良く、室内は年間を通して一定の温度を保つため、夏の涼を求める人びとにとって人気の場所となっている。現在、重慶市の11の区にある39か所の防空壕が市民に無料で開放されている。 重慶市九龍坡区(Jiulongpo)では、陳煥文(Chen Huanwen)さんが防空壕をアートスペースに改造し、洞窟の天井には「星空」が描かれ、座席は「緑の車両」をテーマに配置されている。彼は「この防空壕の体感温度は約22度で、今は暑いので、毎日100人から200人が涼みに来ています。冷たい飲み物も販売しています」と紹介した。 さらに、重慶の鉄道駅では140箇所の涼みエリアが市民に開放され、ベンチや椅子などの設備が用意されている。記者が冉家壩駅の涼みエリアを訪れると、市民たちは会話を楽しんだり、象棋(シャンチー、中国将棋)を指したりして、夏の涼しいひとときを楽しんでいた。 重慶市気象台の予報によると、22日の夜から24日の昼間にかけて、重慶は引き続き晴れて暑い天気が続く見込みで、23日には最高気温が41度に達する可能性がある。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。