<一球入魂・’22センバツ木更津総合>第3部 チームへの評価/下 頭一つ抜けた総合力 /千葉
◇県高野連・鈴木専務理事「上位進出期待」 秋季県大会準決勝で木更津総合と対戦した八千代松陰の兼屋辰吾監督は「県大会初戦からいろいろな試合展開を経験しながら成長してきたが、及ばなかった」と振り返る。 試合は八千代松陰が二回に4点先取したが、逆転を許した四回以降は点差を縮めることができず、4―8で敗れた。兼屋監督は「木更津総合の先発、越井颯一郎投手(2年)を相手に点を取るのは難しいと思っていたが、かわされた後にもう一度攻めきることができなかった」と話す。また木更津総合打線については、この試合に2打席連続本塁打を放った山田隼外野手(同)を「甘い球を見逃さなかった」と勝負強さを評価した。 一方、八千代松陰は今春の公式戦に備え、技術だけでなく精神面も磨こうと練習に打ち込んでいるという。センバツに出場する木更津総合に対し、「千葉県、関東代表らしい力がすごくあるチーム。甲子園でも頑張ってほしい」とエールを送っている。 ◇ ◇ 県高野連の鈴木博史専務理事は、関東大会準々決勝の東海大相模(神奈川)戦を「試合前に両チームが整列した時から『勝つぞ』という気持ちがぶつかっているようだった。内容は全国トップレベルで、面白いと思った試合の一つ」と振り返る。 試合は木更津総合の先発、越井が強力打線を1失点に抑えて完投し4―1で勝利した。鈴木専務理事は「越井のテンポの良い投球から試合のリズムをつかみ、守備も守りやすいようだった」といい、「送りバントで進めた走者をクリーンアップが確実に還す試合の進め方は見事だった」。 大きな一勝を挙げて4強入りしたナインには「頭一つ抜けた総合力があり、千葉代表にふさわしいチームなので甲子園でも上位進出できると期待している。ベストを尽くしてほしい」と話した。【長沼辰哉】