阪神・石井 圧投3人斬りで奪三振率驚異の23・14 自己最速更新の154キロ「心臓の音がすごくでかく聞こえた」
「阪神1-0ヤクルト」(18日、甲子園球場) 虎党の大きな拍手を受け、思わず笑みがこぼれた。ヤクルト打線の主軸を前に、阪神・石井が堂々の快投を演じ、今季8度目の完封勝利に貢献だ。 【写真】7回を無失点に抑える石井 まさに全力投球の表情 「きょう、七回行くぞって言われた時から、もうなんか心臓の音がすごくでかく聞こえた」 3番手で登板した七回だ。クリーンアップとの対戦を任されると、まずは先頭の長岡をフォークで空振り三振。「不安」だったという村上には、粘られながらも自己最速を更新する154キロをマークした中で、7球目の直球で二ゴロに。「別に出そうと思って出してるわけじゃない。感覚的には147キロぐらいの力感で投げてるんで。それはすごく良かった」。最後はサンタナをフォークで空振り三振とピシャリ。感情あふれるガッツポーズでマウンドを降りた。 再昇格以降、8日の広島戦からこの日の先頭・長岡まで、奪った9つのアウトはすべて三振によるもの。降格前の1試合を含めると、今季は計4回2/3を投げて12奪三振で、奪三振率は驚異の23・14に。ただ「三振って結局結果がそうなだけ。全然芯を外せばいい」と冷静に話した。 4月の降格時には「感覚とか誤差が生まれている。どうやったら前よりいい投球ができるかを考えたい」と貪欲に日々取り組んできた。約1カ月間の調整で「フォーム的にもいろいろ考えましたし、自分の体に合う動きを求めて(投げきることが)できた」。状態を上げて帰ってきた右腕が勝利への投球を続ける。 ◆石井大智の奪三振 この日の2個でシーズン12奪三振。今季5試合での投球回数が4回2/3であり、奪三振率は23・14(1試合9回投げた場合にいくつ取れるか)。主な救援投手では栗林(広島)が13・00、松山(中日)が11・66、大勢(巨人)が11・17。イニング数は少ないが、石井の数値は他の投手を圧倒している。