『劇映画 孤独のグルメ』釜山国際映画祭でワールドプレミア サプライズでユ・ジェミョン登壇&出演発表
2025年1月10日(金) に公開される『劇映画 孤独のグルメ』が第29回釜山国際映画祭【オープンシネマ部門】に正式出品され、現地時間10月3日にワールドプレミアを実施。舞台挨拶には『梨泰院クラス』で最凶の敵役を演じた、ユ・ジェミョンがサプライズで駆け付け、同時に本作への出演が発表された。 【動画】『劇映画 孤独のグルメ』予告 『孤独のグルメ』は、原作:久住昌之、作画:谷口ジローによるグルメ漫画で、輸入雑貨商を営む主人公・井之頭五郎が、営業先で訪れた土地で見つけた食事処にふらりと立ち寄り、食べたいものを独り自由に食す様子を1話完結で淡々と描いた作品。2012年1月より松重豊主演でテレビ東京系連続ドラマとしてシーズン10までシリーズ化された。本作は、その劇場版となる。 釜山国際映画祭は1996年に創設された、韓国・釜山で開催されるアジア最大規模の映画祭。国際映画製作者連盟公認の国際映画祭であり、アジアだけでなく、世界各国を代表する映画人が続々と登場するなど、アジアを代表する映画の祭典として注目されている。本作が出品された【オープンシネマ部門】は、この映画祭を代表する部門のひとつ。人気、芸術性に富んだ新作や国際的に評価された作品が選出され、収容人数約5000人を誇る「釜山シネマセンター」の野外スクリーンにて上映される。 記念すべきオープニングセレモニーの会場は、映画祭のメイン会場である「釜山シネマセンター」(通称:映画の殿堂)。オープニングセレモニーを前に松重は、「海を越え、アジア最大と言われている釜山国際映画祭で、自分が撮って出演した作品が出品されたことは非常に名誉なことだと思っています。そして、(自身の出身が福岡のため)身近に感じていた釜山でこの作品のお披露目をできるのは、ある意味“運命の巡り合わせ”だとも感じます。映画祭を楽しみたいです!」とコメントし、会場に向かった。 世界中から集まった監督・俳優などの映画人らが、次々とレッドカーペットに登場し、会場のボルテージは徐々に上がっていく。そこへ松重が、『孤独のグルメ』らしく“もぐもぐ”しながらレッドカーペットに登場。その“もぐもぐ”姿に黄色い悲鳴が上がり、「ゴロウサーン!」「マツシゲサーン!」など現地のファンから熱い歓声が。 さらには、他の登壇者が作品名と名前のみで紹介される中、松重については「監督兼俳優である“五郎さん”松重豊の入場です!」と役名も含めて紹介。松重はレッドカーペットを堂々と歩き、多くのメディアのシャッターや、現地ファンの歓声に手を挙げて対応。松重も自身のカメラで会場の様子を写真に収め、監督として初めて参加した映画祭のオープニングセレモニーを楽しんでいた。松重にレッドカーペットを歩いた感想を求めると「こんなお祭りに参加できて嬉しい!!」と興奮冷めやらぬ様子だった。 翌日、映画祭公式イベントのひとつで、監督や俳優が登壇し現地で有名なコメンテーターをMCに迎えトークショーを行う「オープントーク」では、松重は「アニョンハセヨ! 松重豊イムニダ!」と韓国語で挨拶。会場に集まった観客から温かい拍手で迎えられた。“五郎さん”(松重)への熱い声援が送られる中、松重は約50分間にわたり作品について、監督・主演というふたつの目線でトークを展開。 MCから『劇映画 孤独のグルメ』を作るにあたっての想いを問われると、松重は「料理を美味しく食べることだけで、アジアからこんなにも愛されるドラマになったことは奇跡だと思います。だから、アジアの懸け橋になるようなストーリーにしたいと思い、作りました。そして何より、これだけ長くやってこれたのはファンの皆さんのおかげなので、ファンに納得してもらう作品を届けないといけないと思っていました」と本作に込めた想いを真剣に語った。 さらに、MCから「レッドカーペットを歩いている時に、何かを食べていたと思いますが……?」と、前日に実施されたオープニングセレモニーのレッドカーペットイベントについて聞かれると、松重は「ネタバレになってしまうから言えないけれど、実は、映画の中で重要なモチーフになっている物を食べていました。本編を観て、これを食べてたのか!と思ってもらえたら嬉しいです」と少しストーリーのヒントを交えながら回答。また、「レッドカーペットに降り立ったとき、作品ならではの“孤独カット”を演出してみました。お気づき頂けましたか?」と監督・松重による演出の種明かしをすると、会場は笑いに包まれた。 そしていよいよ、松重がワールドプレミア上映前の舞台挨拶に登場。舞台挨拶には、ユ・ジェミョンがサプライズで登場し、本作への出演が発表された。 世界で一番最初に本作を鑑賞する観客を前に、「こうして皆さんの前でお披露目することができるのが本っ当に嬉しいです! 皆さんの反応をこれからの励みにしたいと思います!」と喜びの気持ちを語った。 また、松重は「この作品を愛してくれる方が韓国にたくさんいることを知り、劇映画にする上で韓国を大きな舞台として考えたいと思いました。シナリオを考える上で、言葉の壁を越え、友情が芽生える作品にしたいと思った時に、この人しかいないと恋焦がれて出演していただきました」と、ユ・ジェミョンの出演を熱望していたことを明かした。 そんな松重に対し、ユ・ジェミョンは「『孤独のグルメ』は独特で、愉快で、素敵な作品だと思って楽しく見ていました。だから本作のオファーをもらったことに非常に驚いたけれど、感謝の気持ちで受けることにしました」と話し、「撮影中も松重さんは親切に説明してくれて、幸せな思い出になりました」と出演した想いを語った。 松重から「ユ・ジェミョンさんにご飯をご馳走してもらいました!」とお礼を伝える場面では、ふたりの現場での雰囲気の良さが垣間見え、会場からも歓声が上がった。 最後の挨拶でユ・ジェミョンは「今日は釜山に着いてすぐミルミョンを食べ、明日の朝はデジクッパを食べる予定です。釜山はまさに美食家の街だと思います。皆さんの幸せな笑顔を見ることが出来て嬉しいです」と、コメント。松重は「食べ物を通して、人と人との心の触れ合いや愛情を感じてもらえる作品にしたつもりです。でも、気持ちが温かくなったけれど、“孤独のグルメ”らしくお腹がすいた!という作品にしたいとも思っています。きっと観終わった後はお腹がすくと思うので覚悟してください!」と作品に込めた想いと、松重節を効かせたユーモラスな言葉で締めくくった。 上映が終了すると、松重に向けて観客から大きな拍手と歓声が巻き起こり、それに対し松重も大きな声で「カムサハムニダ!」と感謝の言葉を叫び、笑顔で会場を後に。降壇後、「韓国の皆さんに観てもらえてよかった! カムサハムニダ!」と本作への手応えを話し、監督として初めて映画祭に参加した松重にとっても忘れられないワールドプレミアになったようだ。 併せて、今回発表されたユ・ジェミョンを含む、本作の登場人物が総出演する90秒の最新予告映像も公開された。 <作品情報> 『劇映画 孤独のグルメ』 2025年1月10日(金) 全国公開