100年後の東京をバイクで走るアニメ『Tokyo Override』が話題に!ヤマハが全面協力!
11月21日(木)よりNetflixで配信されているアニメ『Tokyo Override』。都市生活のすべてがAIによって最適化された100年後の東京を舞台に、理想社会であるはずの街に潜む巨悪に立ち向かう主人公を描いた作品だ。 【関連画像】「Y/AI」のデザインや『Tokyo Override』の名場面をみる!(画像18点) そんな本作のキーアイテムとなるのが、作中ではもはや絶滅寸前と見なされているオートバイ。オートバイの製造で知られるヤマハ発動機が全面協力をしたことで、往年の名車「YZF-R1」「VMAX」が登場するほか、ライダーのひとりであるアマリンが乗ることになる「Y/AI」もヤマハが設計を担当。今回は、未来におけるバイクのあり方を想像することで生まれた「Y/AI」誕生の軌跡に迫る。 ヤマハ発動機株式会社は、1955年にオーディオ製品で知られるヤマハ株式会社から分離独立する形で設立された、オートバイを中心に製造するメーカー。 当時国内最大の二輪レースであった富士山登山レースで優勝した第一作の「YA-1」や、巨大かつ重厚感あるデザインによって根強いファンを獲得した「VMAX」など、デザインセンスと性能の両輪を備えた最先端のオートバイを次々と発表し、メーカーとしては後発ながらも世界的なメーカーへと発展した。 そんなヤマハ発動機が全面協力したのが、100年後の東京を舞台にしたNetflixオリジナルアニメ『Tokyo Override』。AIによってあらゆる行動が最適化された東京を舞台にしているため、食品デリバリーやリモート授業の描かれ方といった細かな世界観の魅力もさることながら、迫力いっぱいのバイクアクションも魅力のひとつ。そしてその制作過程には、オートバイの製造で知られるヤマハ発動機が深く関わっている。 例えば、主人公とともに未来都市を疾走するのは、ヤマハ発動機が生んだ名車「YZF-R1」と「VMAX」。その実車のデザインデータをヤマハが提供するほか、サウンド収録の面でも関わることになった。 また、特筆すべきはヤマハがデザインを担当し、スターライダ―のひとりアマリンが乗りこなすことになるオートバイ「Y/AI」だ。ヤマハの掲げる哲学である「官能表現と機能表現の対置」をまさに表すような、究極のデザインとなった本デザイン。 官能表現の部分はインパクトのあるそのスポーティなシルエットで表現され、機能表現の部分は、外気との温度差によって発電するというバッテリーや、プラズマ放電によって空気抵抗を減らすため外された物理的なカウルなど、100年後の世界が持つ技術を考えながらデザインされた。 また、未来のバイクという設定でありながら、ヤマハの先行デザインと連関させることによってそのリアリティが増されている。 この「Y/AI」のライダーポジションは、ロードレース世界選手権に参戦するためにヤマハが開発した「YZR-M1」と同じものになっているのだ。こうした先行デザインとのバランスのなかでデザインすることによって、まるで現実世界の延長線上に『Tokyo Override』があるかのように感じることができる。 今回実物大で作られた「Y/AI」のコンセプトモデルは、12月10日(火)までタイで開かれる「モーターエキスポ2024」でも公開される予定だ。 100年先までの年表を作ってから、そこにモデルを落とし込んでいくという特殊な手法によって製作された「Y/AI」、そして『Tokyo Override』。その綿密すぎる世界設定を、ぜひ自分の目で確かめてみてほしい。
アニメージュプラス 編集部