山下智久に水嶋ヒロ…ヘアトレンドの象徴だったメンズパーマの現在、単なる“オシャレ”から“コンプレックスの解消”まで網羅
男性のパーマは、いつの時代もトレンドを生み出してきた。80年代には吉田栄作や福山雅治に代表される爽やかさを重視した“ふんわりやわらかいパーマ。90年代にはキムタクや江口洋介などロン毛を生かしたボディパーマ(かき上げる仕草が印象的)。2000年代には整髪料も進化し、毛先を遊ばせる系のパーマも(赤西仁や亀梨和也など、襟足を外ハネさせる)。「爽やかさ」「天然」「チャラさ」「いかつい」……様々なイメージを形作ってきた男性のパーマ。各時代のメンズパーマのトレンドやパーマが形作る印象に、どのような変遷があるのか。メンズパーマ専門の美容室GOALD渋谷の代表であり、現在のツイスト・スパイラルパーマの礎を作った美容師・佐藤拓弥さんに聞いた。 【貴重写真】見事な強めパーマで結婚会見、絢香を愛おしそうに見つめる水嶋ヒロ
■日本におけるパーマの歴史「おしゃれだけではなく“整える”という清潔感が重要」
パーマが広がり始めたのは1950年代後半ぐらいからと言われている。徐々に広がり、60年代後半にはロッド・スチュワートなどの狼カットが70年代にかけて流行り、長渕剛などがその代表例だった。そのほか70年代、清水健太郎などの前髪を残したパンチパーマ、80年代から90年代は吉田栄作、福山雅治などのふんわりやわらかいパーマ、その後、木村拓哉、江口洋介などロン毛を生かしたボディパーマ。 00年代に入るとウルフベースで毛先を遊ばせるパーマが流行り、赤西仁や亀梨和也の髪型に注目が集まったほか、ホストの台頭、韓流のトレンドなどからさまざまなスタイルが登場。現在はツイストパーマ、スパイラルパーマが主体となり、平野紫耀、コムドットゆうた、BTSジョングクなど各界隈で人気を集める著名人たちも取り入れている。「俳優さんは役によっていろいろ変化するのですが例えば斎藤工さんはずっとパーマの印象。山崎賢人さんや横浜流星さんもよくパーマをかけてらっしゃるイメージ。アーティストの方でいうとKing Gnuの常田大希さん、今は金髪ですが藤井風さんなどはパーマの参考として持ってこられるお客様が多いので、現在のパーマのファッションアイコンっぽいイメージがありますね」と佐藤さん。 「あと個人的にはEXILE系の方々は半分ぐらいパーマの方がいらっしゃるイメージです。多分、男らしさという中で黒髪ウェーブが使われているのでしょう。パーマは男らしさのほか、中性的、色気などそれぞれニュアンスが出せます。韓国に目を向けるとナチュラル系とパーマ系の2つに極端に分かれていたんですが、まだ日本よりはナチュラル系が多いように見受けられます」(佐藤さん/同) 佐藤さんによればパーマは発祥時より、おしゃれに加えて“整える”ことが前提にあったと言う。清潔感もそうだが「パンチパーマもシルエットが整っている。身だしなみとして発展していき、そこから柔らかさにつながる。その後00年代までは、はねさせたり、ふわっとさせるオシャレ感が強まって流れてきた印象です。スタイリング剤をつけずに作り込みすぎず、かき上げても戻って来る、といった形ですね」