Firefoxの新機能をオフにすべき理由。「プライバシー保護」を謳ってはいるが…
「プライバシー保護された広告解析」をオフにすべき理由
Mozillaの意図は純粋なように見えますが、たとえそうであっても、デフォルトでこの機能をオンにするべきではありませんでした。どのような名前がついていようと、厳密に言えば、ユーザーのデータが広告主の手に渡っているからです。 インターネットの歴史を振り返ると、広告主がオンライン上でユーザーをトラッキングしはじめたころ、そこにプライバシー保護の観点はありませんでした。関連した法律もなく、したがうべき基準もありませんでした。 したがって、広告業界は入手できるデータを1つ残らずトラッキングしていたのです。ユーザーに対して、トラッキングされたいか、自分の位置情報やブラウザ利用履歴、個人的な好みへのアクセス権を広告主に与えたいか、と尋ねるところは一切ありませんでした。 デフォルトが「オン」の問題点 オンライン広告業界がこれまで発展してきた過程で、私が学んだことがあるとすれば、それは、ユーザーにデータトラッキングの可否についての選択肢を与えるべきだ、ということです。 たとえFirefoxが、もっとプライバシーを侵害するほかのシステムに代わる方法を実現しようとしているとしても、広告解析をひっそりとオンにするのではなく、ユーザーに選択肢を与えるべきでした。 こうした妥協案を受け入れず、トラッキングやCookieをブロックする方法はあるわけですから、私は自分のデータをどれ1つとして、広告主と共有するつもりはありませんし、あなたもそうすべきではないでしょう。
Firefoxで広告トラッカーをオフにするには
Firefox 128で、「プライバシー保護された広告解析」をオフにする方法は、以下のとおり。 ブラウザ右上にある3本線のアイコンをクリック。 「設定」>「プライバシー保護された広告解析とセキュリティ」に進む。 下にスクロールして、ウェブサイトの広告設定という項目を探す。 「プライバシー保護された広告解析をウェブサイトに許可する」をオフにする。 Source: Mozilla, IAB UK
遠藤康子(ガリレオ)